特集1
女性リーダー育成事業「女性役員登用の閣議決定目標『2020年10%』達成に向けて」
内閣府男女共同参画局総務課
内閣府では、女性役員候補者の効果的な育成のため、平成28年度に研修モデルプログラムを策定し、平成29年度より、モデルプログラムに基づく研修を実施しています。
第4次男女共同参画基本計画(平成27年12月閣議決定)においては、上場企業役員に占める女性の割合について「5%(早期)、更に10%を目指す(平成32年)」としています。平成30年7月現在、この割合は4.1%となっており、女性役員数は過去6年で約2.7倍に増加していますが、目標の10%までは、まだまだです。(図1)
≪図1≫女性役員数の推移
内閣府男女共同参画局では、平成28年度に女性役員候補者の効果的な育成の在り方及び研修の「モデルプログラム」を策定し、平成29年度から、役員候補者層を対象にモデルプログラムに基づく研修を実施しています。平成29年度は神奈川、京都の2地域、平成30年度は3地域において、「女性役員育成研修」を実施しています。また、平成30年度は大学1校でも実施しています。今号では、各研修の内容などについてご紹介します。
【地域での開催】
今年度は、神奈川・愛知・関西広域で、地方自治体や地域経済団体と共催で、内部昇進で役員候補になる方や、社外取締役の候補となる士業等の方を対象に、モデルプログラムに基づく研修を9月から実施しており、105名の方が参加しています。
研修は、「企業経営層による講演」と「講義」の組み合わせで実施しており、5回の研修とフォローアップ研修1回の全6回を実施しています。
今年度は、内部からの昇進候補者と社外取締役候補者の学びのニーズの違いを踏まえ、5回の研修の中に選択制プログラムも導入しています。(図2)
≪図2≫女性役員育成研修 2018年度地域開催プログラム
また、研修参加者である女性役員候補者の業種を超えたネットワーキングも重視しています。
※本研修の運営は、公益財団法人日本生産性本部が受注し、2019年3月まで実施します。
【大学での開催】
「骨太方針2019」において「女性リーダーの育成に向けて多様な受講生に対応するため、広範な選択制プログラムの導入を可能とする大学等と共催した研修を実施する。」と決定されたことを受け、大学においても実施することとしました。
≪プログラム概要≫
今年度は、昭和女子大学が受注し、「女性エグゼクティブ育成研修」として実施しており、内部昇進で役員候補となる方等31名が参加しています。
また、3グループに分かれて専任の講師の下で特定分野についての学びを深める「勉強会ゼミ」の開催や、「選択講座」を複数設けること、ICTの活用など、大学の持つ学びの資源を存分にいかしたプログラム構成となっています。(図3)
≪図3≫女性役員育成研修 2018年度大学開催プログラム
<勉強会ゼミの様子>
平成31年度においても、地域との共同開催や大学と連携したプログラムを実施する予定です。また、地域で独自に女性役員育成事業を実施しようとする地方自治体を、地域女性活躍推進交付金で支援します。
このモデルプログラムは、企業や対象者に応じてカスタマイズして実施することが可能です。様々な地域や組織、業界団体、大学等において、役員や管理職を目指す女性の学びの機会が提供され、広がっていくことを期待しています。
※モデルプログラムの詳細はこちらをご覧ください
http://www.gender.go.jp/research/kenkyu/gaikoku02_research.html
【女性役員育成研修修了者人材バンクについて】
内閣府では、企業と女性役員育成研修の修了者のマッチングの土台となるよう、本人の同意を得た上で、内閣府及び経済産業省が実施している研修修了者をデータベースとして公開しています。
国の審議会等の委員等の経験者に関する情報を提供しているデータべース「はばたく女性人材バンク」とともにご活用ください。
※修了者人材バンクの詳細はこちらをご覧ください
http://www.gender.go.jp/policy/yakuin/shuryo.html
※はばたく女性人材バンクの詳細はこちらをご覧ください
http://www.gender.go.jp/policy/yakuin/index.html