「共同参画」2019年1月号

巻頭言

地方の大学や企業の研修などで、若い女性たちに自身のライフプランを作ってもらうと、大半が、数年以内に2~3歳差のパートナーと結婚し、1人か2人の子どもを産んで仕事をやめ、経済的な問題があれば社会復帰する・・という伝統的なストーリーを語ります。

地域性や企業風土もあるのでしょうが、ダイバーシティが叫ばれる時代に、判で押したように画一的なプランしかイメージできないのは何故でしょう。

それは、多くの人の潜在意識に「社会での活躍は、女性としての幸せと引き換え」「幸せを掴み損なうと、働き続けることになる」という方程式が、深く刻まれているからだと考えます。

管理職となって責任が重い仕事をすることは結婚や出産の機会を減らしてしまう、育児しながら仕事をすることは家族にも(時短などで優遇されることにより)仲間にも迷惑をかけると考えている女性は、少なくありません。そしてその方程式を強化しているのは、同世代の男性であり、周囲の大人たちです。

「働き方改革」や「女性活躍」が浸透しつつある一方で、「男性の暮らし方・意識の変革」の必要性については、まだその概念すら知られていません。土壌が整い、背中を押されて一歩踏み出そうとする人たちを孤独にさせないためには、新たな幸せの方程式を上書きする必要があるでしょう。


生活経済ジャーナリスト/キャリア・コンサルタント
和泉 昭子

主な予定

平成31年1月10日~2月28日 平成31年度男女共同参画週間キャッチフレーズ募集
平成31年1月26日 若年女性・少女をいかに地域で支えるか~信頼できる大人をつくるプロジェクト~
(同志社大学室町キャンパス寒梅館ハーディーホール)
平成31年1月31日 「女性のための公務研究セミナー」(京都大学百周年時計台記念館)
平成31年2月13日 関西女性活躍推進シンポジウム「関西は働きたい女性を応援します!!」(仮称)
(兵庫県民会館9階けんみんホール)
平成31年2月15日 企業×女性企業家のマッチングイベント ビジネスにも運命の赤い糸ってあるんです-WEPs
(女性のエンパワーメント原則)の実現に向けて-
(イトーキ東京イノベーションセンター)
平成31年2月16日~17日 女子大学生セミナー(埼玉県比企郡嵐山町)
平成31年3月11日~22日 第63回国連女性の地位委員会(CSW)
平成31年3月23日、24日 第5回国際女性会議(WAW!)、Women-20(W20)

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019