「共同参画」2018年12月号

取組事例ファイル/企業編

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組

一昨年「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言が公表され、現在190名を越える男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は4名の賛同者の取組を紹介します。

全従業員が誇りと働きがいを感じ、成長できる会社を目指して

当社は、多様な人材が活躍できる企業を目指して、抜本的な意識改革や制度構築などを推進してきました。

「女性活躍推進」については、2014年10月に女性活躍推進担当を設置して、法定を上回る育児休業、スーパーフレックスタイム制(コア時間なし)、時間単位有給休暇、ベビーシッター・病児保育費用補助等の制度を導入するなど、仕事と育児の両立支援を進めてきています。また、意識改革にも注力し、女性社員が自身のキャリアデザインを考える各種研修や社外セミナーへの参加等、計画的な育成を行っています。これらの活動が認められ、2017年度には、より高い水準の取組を行った企業が受けられる「プラチナくるみん」の認定を受けました。

また、主任職以上の女性リーダー数も2020年度の目標を2017年度に3年前倒しで達成しました。2018年4月には海外関係会社でグループ初の女性取締役の誕生、6月には当社初の女性社外取締役の就任、また、社長直轄の化粧品プロジェクト「Sanyo Skin Coffret」を、リーダーとメンバーの大半が女性のチームで立ち上げ、女性視点での新規事業の開拓を目指しています。今後、現在の女性リーダーがロールモデルとなり、さらなる女性リーダーの育成・登用を促進するとともに、より働きやすい環境整備や意識改革を進めていき、女性に限らず多様な人材にいきいきと活躍してもらうことにより新たな価値・ソリューションの創出を行っていきます。

安藤 孝夫 三洋化成工業株式会社代表取締役社長
安藤 孝夫 三洋化成工業株式会社 代表取締役社長


女性向け社内セミナー(育児復職者支援セミナー)の様子
女性向け社内セミナー(育児復職者支援セミナー)の様子


社長直轄プロジェクト「Sanyo Skin Coffret 」での打合せの様子
社長直轄プロジェクト「Sanyo Skin Coffret 」での打合せの様子


グローバル経営の要諦「ダイバーシティ&インクルージョン」

NTTグループはあらゆるステークホルダーの皆さまに『Your Value Partner』として選ばれ続け、豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えています。

市場の変化や多様化するお客さまの要望に対応し、イノベーションを進め企業力を強化していくには、社員の多様な価値観や個性を尊重し、活用していくことが不可欠です。また、NTTグループは約90の国と地域で約30万人の社員が働いています。習慣やバックグラウンド、ライフスタイルといった違いを受け入れて、未来への夢を持つことが極めて重要であり「ダイバーシティ&インクルージョン」をグローバル経営の要諦と捉えています。

様々な人材が活躍できる環境づくりの一つとして、国内外のシニアマネージャーを対象としたGLDP LEADというリーダーシップ研修を実施し、グループのダイバーシティに関して議論するなど多様な人材の活用を進めています。

日本国内においては、女性管理者比率を2013年3月期の2.9%から2020年度6.0%へ倍増させることをめざす「NTTグループ女性管理者倍増計画」をNTTグループ計38社において策定・公表し、2017年度実績は5.1%と順調に推移しています。女性管理者の育成に向け、グループ合同で研修を実施するなど、女性管理者の育成と登用を強化しています。また、柔軟な働き方、育児・介護等に関わる制度も随時充実させ、多様な人材の活躍を支援しています。

NTTグループは多様な人材がお互いを尊重し、誰もが自分らしく働ける組織の実現、一人ひとりが能力を最大限発揮し活躍できる職場づくりに取り組んでまいります。

篠原 弘道 日本電信電話株式会社取締役会長
篠原 弘道 日本電信電話株式会社 取締役会長


GLDP-LEAD
GLDP-LEAD(Global Leadership Development Program - Leadership Excellence and Accelerating Diversity)


女性キャリア開発研修
女性キャリア開発研修


「男性が変わる」、「働き方を変える」、そして、「空気を変える」

女性が活躍できる社会づくりに向けては、まず「男性が変わる」、「働き方を変える」が大前提であると考えています。また、「空気を変える」ことが、トップの重要な役割の一つであると考え、様々な取組を進めています。

まず、三重県庁全体で「ワーク・ライフ・マネジメント」に取り組み、長時間労働の是正、柔軟な働き方、支え合う風土づくり等を進めています。これらを推進するために管理職の役割が重要であることから、全課長等が「イクボス宣言」を行うとともに、「イクボス研修会」、「働きやすい職場づくりに向けた勉強会」等を実施し、イクボスの推進を図っているところです。

また、各課長等は職場内の対話を促し、職員の事情に応じたマネジメントに努めています。加えて「育児参画計画書」等を活用した面談を行うなど、男性職員の育児参画を積極的に進めています。この結果、2017年度の男性の育児休業取得率は、過去最高の25.88%となりました。

さらに、女性の活躍はもとより、年齢、障がいの有無、国籍・文化的背景、性的指向・性自認などにかかわらず、一人ひとりが違った個性や能力を持つ個人として尊重され、誰もが自分らしく参画・活躍できる社会の実現に向けて、2017年12月に「ダイバーシティみえ推進方針~ともに輝く、多様な社会へ~」を策定し、県内における気運醸成を図る取組を進めています。

今後も、私自らが先頭に立って、県民の皆さんとともに、女性が生き生きと活躍できる三重県をめざしていきます。

鈴木 英敬 三重県知事
鈴木 英敬 三重県知事


みえのイクボス同盟発足式
みえのイクボス同盟発足式


今年で5回目となる「子ども参観」で、子ども達と一緒に記念撮影
今年で5回目となる「子ども参観」で、子ども達と一緒に記念撮影


女性が、当たり前に活躍できる建設業界を目指して

清水建設は、2009年にダイバーシティ推進室を設置し、多様な人材の活躍推進に向けた取組を行ってきました。特に重点を置いている女性活躍推進については、2008年から本格的に女性の新卒採用増を開始し、「採用→定着→活躍」の3ステップを見据えたハードとソフトの両面から諸施策を展開しています。

ハード面では、人事制度の改正を実施した他、建設現場においては、女性専用のトイレや更衣室の設置、女性用ユニフォームと、女性仕様の安全保護具(安全帯とヘルメット)の開発を行いました。

ソフト面では、入社2年目の女性社員を対象とした「女性社員フォローアップ研修」と、初めて女性の部下を持つ男性上司を対象とした「上職マネジメント研修」を導入しました。また、女性活躍推進の取組の更なる推進には、女性社員の参画意識の醸成が欠かせない、ということで「女性活躍推進フォーラム」を開催しています。このフォーラムは、海外を含めた全拠点の女性社員が対象で、約300名の参加者に、経営者の想いを伝えるとともに、女性社員の生の声を直接聞く機会にもしています。

さらに、マネジメント層の意識改革をより一層進めるため、社内表彰制度の「イクボスアワード」を実施し、「イクボスセミナー」も開催しています。

トップリーダーが自ら意識改革の重要性を発信し続け、粘り強く取り組むことで、当社のみならず、建設業界全体で、女性が、当たり前に活躍できる職場・社会を構築して参りたいと考えております。

宮本 洋一 清水建設株式会社代表取締役会長
宮本 洋一 清水建設株式会社 代表取締役会長


イクボスアワード受賞者と(左から2番目が賛同者)
イクボスアワード受賞者と(左から2番目が賛同者)


建設現場で施工管理を行う女性社員
建設現場で施工管理を行う女性社員


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