「共同参画」2018年10月号

取組事例ファイル/企業編

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組

一昨年「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言が公表され、現在180名を越える男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は4名の賛同者の取組を紹介します。

多様な働き方を認め、活力ある企業グループとなることを目指す

鹿島建設は、女性が働きやすい職場環境は誰にとっても働きやすい環境だと考えており、若年層の入職を促進する観点からも、現場における職場環境の一層の改善を目指しています。2015年4月より、当社の女性技術者と協力会社の女性技能者を中心とした「鹿島たんぽぽ活動」に取組み、積極的な職場改善提案の好事例(女性専用の休憩所やトイレ、パウダールームの設置等)を全社展開しています。

当社は、女性総合職の採用拡大、職域拡大、管理職登用等、早くから女性の活躍推進に取組むと共に、育児・介護休業制度の充実に取組んできました。今年度は、4月に本社ビル近郊に事業所内共同保育所を開設し、今年度中に在宅勤務制度、退職者復帰制度等を導入することを目指しています。また、イクメンサポーター企業として男性社員の育児参加を推進するために、従来より実施している「出産前後の女性総合職向け研修」を開催するに当たり、上司と配偶者にオブザーバー参加してもらうことを検討中です。

また、女性活躍推進を目的とした各種研修を継続実施しており、今年度の土木系女性技術者研修は、グループ会社にも範囲を拡大し100人規模で開催しました。

その他にも、次世代育成を目的とした取組として、内閣府男女共同参画局の「リコチャレ」に参加し、未来の理工系女子である女子中高生向けの現場見学会を開催しました。

今後も、多様な働き方を認め、社員それぞれが自分の能力を発揮し、一人ひとりが鹿島グループの社員であることを誇りにできる活力ある企業グループとなることを目指していきます。

押味 至一 鹿島建設株式会社代表取締役社長
押味 至一 鹿島建設株式会社代表取締役社長


土木系女性技術者研修の様子
土木系女性技術者研修の様子


リコチャレ・現場見学会の様子
リコチャレ・現場見学会の様子


働きやすい職場づくりを目指して

長く安心して活躍できる環境を整えると共に、採用競争力強化のため、2018年4月より全国の直営店舗で働く契約社員全員を「地域限定正社員」に転換し、雇用期間の無期化及び、賞与支給額を平均1.9ヵ月から2.7ヵ月へ増額、また休日日数も113日から120日へ増やすなど、処遇の改善を行いました。

併せて、本社部門および工場部門で働く契約社員とパート社員、直営店舗で働くパート社員全員を「無期労働契約」に切り替えました。

「リフレッシュ休暇」「ライフイベント有給休暇」を導入し、計画的に年次有給休暇を利用して「連続休暇」の取得を促したり、本人及び親族・パートナーの誕生日や、子供の行事等のライフイベント時に積極的に年次有給休暇を取得することを推奨しています。特に男性従業員に対し、こうしたライフイベントへの意識づけを行うことで、ワークライフバランスの向上を目指しています。

その他、従業員を支える家族を会社に招待し、職場見学や自社商品が体験できる「ファミリーデー」を実施しました。今年は31家族(うち子供42名)が参加をしました。家族には職場・仕事への理解を深めてもらい、周囲の従業員には同僚の家族との交流から、相互に深く理解し合うことができ、働きやすい職場の雰囲気作りができました。仕事に対する家族の理解を得ることは、従業員のモチベーションアップにもつながっています。

島田 和幸 株式会社ファンケル代表取締役 社長執行役員CEO
島田 和幸 株式会社ファンケル代表取締役 社長執行役員CEO


創業者でもある会長の池森より「地域限定正社員」辞令交付式
創業者でもある会長の池森より「地域限定正社員」辞令交付式


社長を囲んで、子供たちとの記念写真
社長を囲んで、子供たちとの記念写真


ステンドグラスのように多様に輝く

HORIBAグループは、教会のステンドグラスの絵のように、社員一人ひとりが多様な色合いや形、場所でそれぞれに輝くことで美しい絵を描きスーパードリームチームになることを理想としています。

社是「おもしろおかしく」を掲げる当社では、性別やライフイベントの有無にかかわらず、個人の潜在能力が十分に発揮できるよう、2000年代より在宅勤務や短時間勤務など両立支援制度を拡充してきました。2010年以降は、女性の継続就業を支援するステージから、経営戦略としての女性活躍のステージに移行し、2014年にダイバーシティ推進プロジェクトを発足させ全社への意識と行動の改革を促進しています。

目標は平成33年までに意思決定プロセスにおける女性参画の割合を20%とし、すでにグローバル戦略会議や予算会議など主要会議での女性参加者・発表者比率の向上が見られ、また女性管理職も2013年6%から2018年12%と倍増しました。

若手・次世代リーダー層へのキャリア教育をはじめ、育児・介護・働き方など様々なテーマで課題解決のための社内外でのコミュニケーションの機会を設け、女性自身がキャリアやマネジメントを考える機会を提供すると同時に育成を担う管理職をターゲットにしたダイバーシティ教育や働き方改革を継続して実施しています。

ネットワーキングでは、社内や国内のネットワーク作りに留まらず、海外グループメンバーや京都府内企業の異業種との情報交換および勉強会を積極的に実施し、他流試合の中での気づきの機会を創出しています。ダイバーシティを経営戦略の重要な柱の一つとしている当社では今後とも女性の活躍をさらに加速していきます。

堀場 厚 株式会社堀場製作所代表取締役会長兼グループCEO
堀場 厚 株式会社堀場製作所代表取締役会長兼グループCEO


管理職対象ダイバーシティ研修の様子
管理職対象ダイバーシティ研修の様子


管理職女性がキャリアを語るワークショップ
管理職女性がキャリアを語るワークショップ


女性の働きたい気持ちを応援できる社会の実現を目指して

株式会社LiBでは「生きるをもっとポジティブに」というスローガンを掲げ、女性のライフ&キャリア支援を事業内容としています。

女性が活き活きと働くことが当たり前の時代になりましたが、女性の場合、結婚・出産・子育てなどのライフイベントにどう対応するか決まった正解はなく、みんな自分のキャリアを模索し悩みを抱えています。

私たちは、日本の働きたい女性の働く場所を開拓し、応援する為、女性と仕事、そして生活をつなぐサービスを通じて働く女性を応援しています。

弊社では、 社員もロールモデルとなるべく、「短時間勤務」「フレックス」「正社員登用」「375制度」等の制度を推奨し、女性のワーク・ライフ・バランスを支援しています。

特に「375制度」は37.5度の熱が出て保育園に預けられなくなったときにリモート勤務にすぐに変更ができる制度です。 37.5度の熱では子供も元気な事が多く、「子供も元気で親も元気だけど保育園には預けられない」という時に活用されています。

また、「キッズルーム 」を設置し、保育園に預けられない時や小学校の夏休み期間などに子供と一緒に出社し、仕事ができる環境を提供しています。

このような取組は、子供を持つ多くの社員が活用し、セルフマネジメントの中で、生産性の向上を意識して取組んでいます。また、これから結婚や出産を控えている社員からも「安心して長く働ける」という声が多く、今後も事業面と社内制度の両面から、働く女性の活躍を応援する取組に全力を尽くしたいと思っております。

松本 洋介 株式会社LiB代表取締役
松本 洋介 株式会社LiB代表取締役


子供と一緒に出勤して働く社員
子供と一緒に出勤して働く社員


働く女性の支援を行うキャリアアドバイザーの相談風景
働く女性の支援を行うキャリアアドバイザーの相談風景


内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019