「共同参画」2018年9月号

巻頭言

国では2015年に女性活躍推進法を成立させ、東京オリンピックが開催される2020年に、指導的地位に占める女性の割合を30%にするという目標「2030(にいまるさんまる)」の取組を進めています。そして、今年も「走り出せ、性別のハードルを超えて、今」をキャッチフレーズに、全国の自治体で啓発活動が行われています。

そのような中、市内企業での男女共同参画の実態を知るためにアンケート調査を行ったところ、製造業を中心とする「ものづくりのまち」である本市では、交代勤務などの業務内容から女性の採用が少なく、管理職のロールモデルが育ちにくいという状況が明らかになりました。そのため、商工業関係者や高等教育機関の代表者も参画する民学官が一体となった「SUZUKA女性活躍推進連携会議」を立ち上げ、あらゆる立場の女性が能力を十分に発揮して活躍できる環境整備を進めるための仕組をつくりました。課題の共有、それを解決するための事業を企画提案し、そこに参画して得た情報やノウハウを、それぞれの現場で実践することによって、本市全体の女性活躍のレベルアップを図っています。会議では事業所内保育所の設置をはじめ先進的事例の報告がされるなど、他企業への波及効果の面においても大きな可能性を感じているところです。

女性の活躍に対する意識や女性の置かれている状況は、自治体によって様々であり、国の方針を一律にあてはめることは難しい面があります。そのために地方の現場を知る首長として、国の取組がより良い方向性になるよう意見を発信していきたいと思います。


三重県鈴鹿市長
末松 則子

主な予定

10月17日、18日 「企業を成長に導く女性活躍促進セミナー」(東京都)
11月11日~24日 家族の週間
11月12日~25日 女性に対する暴力をなくす運動
11月18日 家族の日フォーラム(宮崎県宮崎市)
11月18日~19日 アジア太平洋交流事業シンポジウム(東京都)

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019