「共同参画」2018年8月号

連載/その2

地域における女性の活躍推進⑰ 女性の力で地域の課題を解決する
内閣府男女共同参画局総務課

今回は、平成29年度・平成28年度補正「地域女性活躍推進交付金」から2事業を紹介します。

○男性経営者意識改革促進事業(静岡県)

静岡県では、官民一体のネットワーク型組織として、平成28年3月に「ふじのくに女性活躍応援会議」を設置し、県内産業界における女性活躍の加速化と、誰もが希望に応じて働き続け、活躍できる社会の形成に取り組んでいます。

平成29年10月には、「ふじのくに女性活躍先進企業サミット」を開催し、県内で先進的な女性活躍の取組を行っている企業の男性経営者14名が登壇し、各社の具体的な取組手法、経営的効果や課題への対応などについて議論し、情報発信を行いました。

各社の取組事例は、先進的なロールモデルとして、県内企業の取組の後押しとなっています。

また、サミット開催により、応援会議への参画事業所は、約1.7倍(事業所・団体数176件 平成30年 6月12日現在)に増加し、県内企業の女性活躍推進の機運の高まりに寄与しています。

今年度は、女性活躍の障害となっている企業の組織風土の改善手法や、課題解決のヒント等をまとめた手引書を作成し、企業における具体的な行動につなげる事業を予定しています。女性活躍の最大のキーパーソンとなる経営者層に対して、継続的な働きかけに努めています。

ふじのくに女性活躍先進企業サミット登壇者(静岡県)
ふじのくに女性活躍先進企業サミット登壇者(静岡県)

ふじのくに女性活躍先進企業サミット(静岡県)
ふじのくに女性活躍先進企業サミット(静岡県)


○えひめ女性活躍推進事業(愛媛県)

愛媛県では、誰もが働きやすく、働きがいのある環境づくりに着手してもらうには、まずは組織トップの意識改革が重要となることから、平成29年1月から愛媛県版イクボス「ひめボス」推進キャンペーンを実施しています。

また、女性の人材育成と一体的に取り組み、相乗効果を発揮することで、女性活躍の流れを浸透させ、働き方改革を加速させることとしております。

トップランナーミーティングでは、ひめボス宣言事業所や女性リーダーが一堂に会し、女性活躍や働き方改革に関する講演会や先進事例の公開プレゼンを行うほか、組織トップと女性リーダーの交流会を開催し、ネットワーク作りにより業界を超えた効果の拡大を図りました。

また、さらなる「ひめボス」の普及・育成を図るため、県内にひめボス普及講師を養成し、市町等が実施する研修に派遣したほか、大学生を対象とした男女共同参画に関する講義を行うことで、性別を問わず将来の「ひめボス」となれるよう意識改革に取り組みました。

これらの事業により、本年3月現在、県内企業で、女性登用等の自主目標を設定する企業が720社、ひめボス宣言事業所が494事業所に達するなど、女性活躍に向けた環境整備が進んでいます。

本年度も引き続き、ひめボス宣言事業所における、組織・職種の枠を超えたメンター制度の立上げや宣言事業所の成功モデルの推進など、さらなる女性活躍推進に取り組んでいくこととしています。

○交付金事業による取組の詳細はHPをご覧ください。

http://www.gender.go.jp/policy/chihou_renkei/kofukin/h29/jisshi_h29.html

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
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