「共同参画」2017年7月号

取組事例ファイル/自治体編

神戸市

神戸市市章


イクボス養成プロジェクトin神戸

イクボス養成講座と言えば、すでに多くの自治体で実施されていますが、神戸市では講義だけでなく2回連続のワークショップを取り入れた講座を「イクボス養成プロジェクト in 神戸」と題し、平成29年1月と2月に実施しました。

神戸市では、これまでも女性従業員が上司とともに参加するキャリアアップセミナーを実施してきましたが、女性の活躍には、上司、そして企業全体への意識改革の働きかけが必要であるという声も高く、実施しました。


講義の様子

プログラム構成

このプログラムは、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の川島高之氏にご尽力いただきました。

まず、川島氏にイクボスの定義からその必要性を講義いただきました。

川島氏は、就業5分前に舞い込んで来た緊急の仕事を部下の誰にお願いするかという具体的な例を出し、部下が大切にしている私生活と将来のキャリアの双方を理解・応援することの大切さ、そして、私生活や社会活動の充実と仕事の能力や組織の業績にはシナジー効果があることをご自信の経験を交えながら話され、上司がイクボスになることの必要性と覚悟を説かれました。

続いて行ったワークショップ1回目は、グループのみなさんでイクボスになるための行動についての具体的な方法について討議し、それぞれ行動計画を立て、行動宣言を行いました。


イクボス行動宣言

2回目は、1ヵ月後に実施し、1回目の行動宣言を実践した結果、成功例や失敗例をみなさんで共有しました。

今まで業務以外で話したことのなかった部下へのちょっとした声掛けで、業務がやりやすくなった例や、家庭環境を気遣いたいが、プライベートな話題をどのようにしたらよいか困った事例などがあげられ、実際の行動とその結果を共有することにより、皆さんの課題解決のための理解を深めることが出来ました。

神戸市オリジナル「イクボスカレンダー」

プロジェクトの修了証書として、神戸市でデザイン作成しました「イクボスカレンダー」を受講者に進呈しました。この卓上カレンダーには川島氏が提言するイクボス10か条を毎月記載しており、机の上でスケジュールを確認しながらイクボスについて啓発できるしくみになっていて、イクボス宣言を自分自身や周囲の方にPRする実用的で効果的なツールとして、皆さんにご活用いただいています。


イクボスカレンダー

こうべイクメンの日

また、神戸市では、市内の企業経営者などで構成されるこうべイクメン実行委員会とともに、毎年父の日に「こうべイクメンの日」を開催しています。「育児にかかわるすべての男性=こうべイクメン」を合言葉に、“つながり”を考えるトークセッションや、子育て・地域活動のヒント満載のワークショップ、消防車の展示コーナーなど、多くの方に楽しんでいただきながら、男性の育児、そして地域ぐるみでこどもにかかわることを意識するきっかけづくりを行っています。

おわりに

長時間労働など男性中心型労働が見直される中、ワーク・ライフ・バランスが実現した社会を築くために、より多くの方にイクボスやイクメンの必要性を広めていきたいと考えます。


こうべイクメンの日

神戸市は、緑なす六甲の山々と陽光に輝く青い海、起伏のある変化に富んだ地形、この恵まれた自然の中で、古く日宋貿易の時代からアジアへの窓口の役割を果たし、また、明治の開港以来、新しい気風や多彩な文化を取り入れながら発展を遂げてきました。
有馬温泉や異人館街、六甲山、灘の酒、神戸ビーフだけでなく、ゴルフやジャズ、映画なども神戸ゆかりの文化です。 2017年は、神戸開港150年にあたり一年を通して市内各地で様々なイベントを開催しています。是非、神戸に来て・見て・食べて・体験して・楽しんでください。

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