「共同参画」2016年10月号
行政施策トピックス1
「夏のリコチャレ2016」を開催~女子中高生等の理工系分野への進路選択を応援~
男女共同参画局推進課
内閣府・文部科学省・日本経済団体連合会(以下:経団連)は共催で、2016年7月16日より夏休み期間を利用して、女子中高生等の理工系分野への進路選択を応援するため、「夏のリコチャレ2016~理工系のお仕事体感しよう!~」を開催しました。これは、企業や大学等による主に女子中高生等を対象とした理工系の職場見学、仕事体験、施設見学など多彩なイベントの情報を内閣府「理工チャレンジ(リコチャレ)」サイトを活用し、積極的に社会へ発信する取組です。今年は90の団体が参加し、144のイベントが全国で開催されました。
企業や学術団体等のイベントだけでも約3,000名、大学のオープンキャンパス等も加えると約12,000名の女子中高生、大学生等がイベントに参加しました。
1.実施の背景
本格的な人口減少を迎える中、理工系分野における女性の活躍は、世界最先端の科学技術立国を目指す我が国が持続的な成長を確保し、さらに、多様性によるイノベーションの創出によって社会の様々な問題解決を図る上で、極めて重要です。しかしながら、我が国における女性研究者の割合は14.7%と、諸外国に比べて低い水準に留まっています。また、理工系大学生における女性比率も、理学部で26.8%、工学部で13.6%と大きな偏りが見られます。これには様々な要因がありますが、「理工系分野は男性の学問・仕事である」「研究室に寝泊まりしなければならない」といった先入観や固定的な性別役割分担意識の影響が考えられます。これらを払拭して、理工系進路選択や理工系職業に対する理解を促進し興味を喚起することで、次代を担う理工系女性人材の育成を目指しています。
2.実施イベント紹介
■主なイベント内容
- <企業>
- ・職場見学、現場見学、工場見学
- ・職業体験、ワークショップ、実験
- ・先輩女性社員との交流 等
- <大学>
- ・サマースクール、サイエンスキャンプ
- ・オープンキャンパス
- ・シンポジウム 等
- <学術団体、その他>
- ・実験教室、体験学習
- ・サマースクール
- ・シンポジウム 等
■イベント数
合計:90団体、144イベント
手動コピーに挑戦(コニカミノルタ)
アクリルポリマーの実験(東亞合成)
建設現場の見学(清水建設)
トンネル工事現場の見学(前田建設)
モデルハウスで女性研究者と交流(旭化成)
「女子中高生夏の学校2016」学生企画「Cross Road」での講師と参加者との対話の様子(国立女性教育会館)
■参加した女子生徒・学生の声
「自分の考えを技術でモノにするのは面白そうだと思い興味がわいた」
「理科があまり好きではないので、(今までは)面白く楽しいものかわからなかったけど、理科はとても面白いのだと感じた」
「実際に技術者として働いている社員の方と話すことができ、働くことに対するイメージができた」
「研究職は男性が担当するイメージが強かったが、女性の研究者とお話しして身近なものになった」
「電気・電子・情報関係の学部に進学(もしくは電気・電子・情報関係の仕事に就職)したいと考えるようになった」
「高校を決める参考にもなった」
「これまでは興味がある程度だったが、この道に進みたいという思いが強くなった」
「将来の目標が広がったし、そのための勉強方法も知ることができて良かった」
リコチャレについて