「共同参画」2016年6月号

「共同参画」2016年6月号

連載 その2

地域における女性の活躍推進(7) 「女性の力で地域の課題を解決する」
内閣府男女共同参画局総務課

内閣府男女共同参画局では、地域における女性の活躍を推進するため、平成26年度補正「地域女性活躍推進交付金」、27年度「地域における女性活躍推進モデル事業」、等を実施してきました。

これらの事業成果を広く共有するため、取組内容をこれから紹介していきます。

今回は、「地域における女性活躍推進モデル事業」から2事業を紹介します。

○学習支援を通して生活困難を抱える女性のよりよい明日を実現する事業(NPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ)

兵庫県神戸市にあるNPO法人女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ(ウィメンズネット・こうべ)は、ひとり親家庭の子どもたちに対し、安心して学べる場所、WACCA塾を運営している団体です。

ウィメンズネット・こうべは、平成27年9月から平成28年1月まで、DV被害女性、シングルマザー、若年無業女性等、生活困難を抱える女性を対象に参加費無料の保育付き学習支援やキャリア相談、シンポジウム等を行いました。

学習支援においては、高校卒業資格取得を目指す方、専門学校入試合格を目指す方、資格の取得を目指す方等、様々な状況を抱え、様々な目標を持った女性13名が集まり、1名の方が看護師及び保健師の国家試験に合格し、1名が看護学校の入試に合格しました。

また、残念ながら今回は不合格だった方や受験しなかった方たちからも「週1回必ず参加することで、生活習慣を調整することができた」、「一緒に学ぶ仲間がいると楽しく勉強でき、持続できている」といった様々な面で肯定的な意見が寄せられました。

また、シンポジウムや学習支援のボランティアを通じて、多くの方々に「女性と子どもの貧困」についての理解を広めるということにもつながりました。

○学習支援を通して生活困難を抱える女性のよりよい明日を実現する事業

事業報告書


シンポジウムチラシ

○防災・被災者支援地域女性リーダーネットワーク事業(特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター)

特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター(ひろしまNPOセンター)は、地域や社会の課題解決に取り組むNPOのサポートを行っている団体です。

平成26年8月に広島市で発生した豪雨による土砂災害時に、方針決定過程に女性の参画が少なく、被災現場で女性の声が反映されなかったという課題が浮き彫りとなったことから、ひろしまNPOセンターは、防災・被災者支援地域女性リーダーネットワーク事業を実施しました。

この事業では、災害時における連携体制を構築するため、様々な背景を持った25団体の女性リーダーが集まり、男女共同参画の視点からの防災に関する学習会や、広島市の災害時避難所運営マニュアル等に男女共同参画の視点を反映することなどの提言を行いました。

また、事業報告書を広島市安佐南区内の自主防災会全て(292団体)に手渡し、男女共同参画の視点からの防災の普及啓発に努めました。

○防災・被災者支援地域女性リーダーネットワーク事業

会議の様子


学習会の様子