「共同参画」2016年2月号

「共同参画」2016年2月号

巻頭言

ワーキングマザーの集まりで「パパは死んだものと思っている」という発言があり、多く方が口々に賛同しました。それは「いると思うと期待してしまう。いないと思わないと辛くて仕方がない」という悲痛な「孤育て」の叫びです。「パパはゾンビ問題」が日本の家庭に起きています。「いっそ、男性の育休を義務化してほしい」と大多数の方が訴えました。

安倍政権が成長戦略として女性の活躍を位置づけて以来、女性活躍推進は大きく前進しています。しかし女性の活躍と両輪で進むべき「男性の家庭参画」はまだまだ遅れをとっている。それは根強い「性別役割分業」の壁を超えられないからです。

女性の労働参加が進むと一回は出生率が下がり、次にフラットになり、その後労働参加率と出生率は相関します。欧米では完全に相関していますが、日本はそれ以前の「超少子化」です。それは社会での共同参画は進んでも「家庭内の男女共同参画」が進んでいない状態。男性の育休の取得率2.3%は象徴的な数字です。「共働き・子育て社会」に向けてはっきりと舵を切ることが必要と思っています。


少子化ジャーナリスト、相模女子大学客員教授、作家
白河 桃子

主な予定

1月12日~2月29日 「男女共同参画週間」キャッチフレーズ募集
2月27日 男女共同参画を頑張る企業と学生のマッチングのための
「男女共同参画に向けた学生と企業のマッチングシンポジウム」(岡山県岡山市)
3月16日 新・ダイバーシティ経営企業100選表彰式・なでしこ銘柄発表会シンポジウム(東京都千代田区)