「共同参画」2015年 6月号

「共同参画」2015年 6月号

取組事例ファイル/企業編

女性が輝く先進企業表彰シリーズ

本誌では、第1回「女性が輝く先進企業表彰」を受賞された7社をシリーズでご紹介します。ぜひ皆さんの会社でも参考にして下さい。

女性が輝く先進企業表彰ロゴ


カルビー

「女性の活躍なしにカルビーの将来はない」という確固たる信念のもと、性別のみならず、国籍、年齢、障がいの有無などの垣根を越えた多様性のある企業を目指しており、ダイバーシティは会社が成長するための原動力になると信じております。中でも、全従業員の約半数(正社員では約40%)を占める「女性」の活躍を推進していくことに着目し、管理職への積極的な登用を取り組みの柱としてダイバーシティを進めております。

活動は2010年4月にカルビーグループ横断メンバーによる「ダイバーシティ委員会」の設置に始まります。以降多様な人財がそれぞれの能力を発揮できる施策を行ってきました。

女性のキャリア支援を行う研修やメンター制度、会長とダイバーシティについて語る座談会、女性管理職のネットワーク、300人規模のカルビーグループ・ダイバーシティ・フォーラム、育児のために時間の制約のある社員が自ら活躍の場を創出した「てづくりチーム」の発足、育児勤務者もイキイキと働ける新勤務シフト導入、在宅勤務の導入など、様々な環境作りを行っています。

その結果、女性管理職比率は2010年4月時点で5.9%から2015年4月には19.8%まで引き上げることができました。育児のために時短勤務をしている執行役員や女性工場長も誕生しました。

2020年までには女性管理職比率を30%に、最終的には50%を目標としています。合言葉は「JUST DO IT! やるっきゃない」です。今後も引き続き活動を加速させていきます。

ダイバーシティフォーラム


カルビーダイバーシティロゴ


カルビーダイバーシティ宣言


資生堂

資生堂は、現在89の国・地域でビジネスを展開しています。世界中のお客さまに新しい価値をお届けするためには、多様な文化・価値観・発想を持った社員が能力を発揮しイノベーションを起こすことが重要であると考えています。なかでも、お客さまの多くが女性である当社にとって、女性社員の活躍は事業発展に不可欠です。

当社では、まず育児をしながら仕事を継続できる「両立可能」なステージを目指し、1990年から社内制度・インフラ整備を進めました。具体的には、法律に先立ち、法定を上回る育児休業制度、育児時間制度を導入するとともに、2003年には待機児童問題が深刻な首都圏勤務社員のセーフティネットとして事業所内保育所を設置しました。また、育児期の転居を伴う異動による離職を防ぐために、ガイドライン等の整備にも取組みました。

現在は第3ステージ「男女ともにしっかりキャリアアップ」の実現に向け、社員一人別に中長期的な育成方向を定め、業務や配置による成長を促す人材育成や、フォーラム等を通じた意識啓発を進めています。あわせて、働き方見直し施策として、業務推進方法の見直しやオフィス消灯、定時退社デーの実施を進めたことにより、長時間労働者の減少、残業時間の削減につながっています。

これらの結果、国内資生堂グループにおける女性リーダー(部下を持つ任用リーダー)比率は、2015年4月時点で27.2%となっており、2016年度中の30%達成を目指しています。

今後も女性活躍を支援する取組みを積極的に推進し、女性が輝く社会の実現に資することを目指して参ります。

女性活躍の3ステージ


国内資生堂グループにおける女性リーダー比率の推移