「共同参画」2014年 12月号

「共同参画」2014年 12月号

連載 その1

こんにちは! 復興庁男女共同参画班です(6) 男女共同参画の視点を復興活動に反映させるための取組
復興庁男女共同参画班

復興庁男女共同参画班では、これまでご紹介してきた「男女共同参画の視点からの復興〜参考事例集〜」の取りまとめに加え、復興活動等に男女共同参画の視点を反映させることに対する理解を深めるための活動も実施しています。

今回は、9月24日に一関市で開催された「防災・復興について考えよう〜男女共同参画の視点から〜」(岩手県主催)の模様についてご紹介します。

講演「男女共同参画の視点からの防災・復興について」

はじめに、岩手大学男女共同参画推進室准教授 堀 久美先生から、具体的なデータを示しつつ、男女共同参画の視点からみる災害の影響や、防災・復興政策等について説明があり、男女共同参画は多様な人々にとっての復興のあり方を考える一つの視点であること、どんな人も取り残されない復興を考えることが大切であるとのお話がありました。また、次に続くグループワークでのヒントになるお話もありました。

講演の様子
講演の様子


グループワーク「みんなで考える男女共同参画の視点からの防災・復興」

堀先生のご講演の後、復興庁男女共同参画班主導で、「みんなで考える男女共同参画の視点からの防災・復興」と題して、参加者が6つのグループに分かれてグループワークを行いました。

最初に、開催地である一関市の現状について参加者間で共通認識を持つために、一関市役所の方から東日本大震災発生直後から現在までの復興に関する様子についてお話を伺いました。このお話を踏まえ、参加者が具体的なイメージをもって意見交換ができるよう、次の3つのテーマを選定しました。

  • テーマ1:避難所での生活において配慮すべきこと
  • テーマ2:他の地域からの避難されてきている方への配慮
  • テーマ3:誰にでもやさしいまちづくり

これらのテーマに沿って、「男女共同参画の視点からの復興〜参考事例集〜」等も参考にしながらグループごとに意見交換をし、その結果をとりまとめて発表することとしました。

グループでの意見交換の様子
グループでの意見交換の様子


グループワークの結果

各グループとも、非常に活発な意見交換が行われました。

テーマ1では、避難所における「無記名による意見集約の実現(困ったポストの設置)」や「避難所用レシピ集の作成」等、テーマ2ではコミュニケーションを図る方法としての「道の駅の活用」や「避難してきている人の元の居住地の行事の実施」等、テーマ3では「小さい子から高齢者まで交流できる場の設置」や「小さな声が活かされるまちにする」等、今後の復興に向けた取組やまちづくりに活かしていけるような具体的な提案や意見が出されました。

また、グループごとの発表も要領よくポイントがまとめられているものが多く見られ、充実した内容となりました。

グループ発表の様子
グループ発表の様子


おわりに

今回のワークショップの実施に当たりご尽力された岩手県環境生活部若者女性協働推進室の皆様、グループワークの運営にご協力いただいた一関市企画振興部企画調整課の皆様に御礼を申し上げます。また、今回のグループワークが、復興の一層の促進に寄与するものとなることを願っております。