「共同参画」2014年 9月号

「共同参画」2014年 9月号

行政施策トピックス2

「仕事と介護の両立」ポータルサイトの開設
内閣府男女共同参画局仕事と生活の調和推進室

男女共同参画局仕事と生活の調和推進室では、これから介護が必要になるかもしれないという不安を抱えた方や、家族の介護をすることになった方のための、仕事と介護の両立に関する各種制度やサービスの情報をまとめたポータルサイトを開設しました。

介護を理由に、会社を辞める方が増えています

介護や看護を理由とした離職・転職者数は、平成23年10月から24年9月の1年間で10万人を超えています。【図表1】

また、介護等のために離職した無業者のうち40歳代の約8割、50歳代の約5割もの方々が就業を希望しています。【図表2】

介護を行っている方に対する調査では、仕事と介護の両立を促進するための地域・社会による支援として、「介護に関する情報の普及啓発」が必要であると回答した割合は、最も高く48.0%でした。【図表3】

【図表1 介護・看護を理由に離職・転職した者】


【図表2 介護・看護を理由に離職した者の年代別就業希望者の割合】


【図表3 仕事と介護の両立に必要な地域や社会による支援】


今後、高齢化の進展が見込まれる中で、仕事と介護の両立は重要な課題となっています。働きながら介護をする方が、介護休業等の働き方に関する制度や、介護保険制度等地域における高齢者介護を支える仕組みについての知識・情報を得られることが必要です。

そこで、仕事と生活の調和推進室では、これから介護が必要になるかもしれないという不安を抱えた方や、家族の介護をすることになった方のための、仕事と介護の両立に関する各種制度やサービスの情報をまとめた「仕事と介護の両立」ポータルサイト(以下、「ポータルサイト」という。)を、平成26年度4月、開設しました。

ケース別支援メニュー

一口に介護といっても、どのような介護が必要なのか、介護の必要な方と同居しているのか遠方なのか、他に介護できる家族等がいるのか等、様々なケースが考えられます。また、出社・退社時間の制約や、転勤への対応が必要な場合もあります。

そこで、ポータルサイトでは、様々な介護のケースに応じて、必要な情報へとナビゲーションする「ケース別支援メニュー」を掲載しています。

ケース別支援メニュー【抜粋】


働く人のための介護休業等の制度

介護を続ける上では、経済的基盤の確保という観点からも、退職せずに仕事を続けられる環境があることは重要です。

育児・介護休業法に基づき、一定の要件を満たす場合には介護休業等の制度が利用できるので、まずは職場に相談することが重要です。

そこで、ポータルサイトでは、これらの制度概要をわかりやすく紹介しています。

地域の介護支援体制

介護には介護保険制度によるサービスのほか、各自治体独自や企業・NPO等によるサービスなどがあります。

また、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護要望などを行う中核的な機関として、各地域に「地域包括支援センター」が設置されています。

そこで、ポータルサイトでは、介護保険によるサービスを受けるための認定の仕組みや、サービス内容などを紹介するとともに、各地域の「地域包括支援センター」のページ一覧にリンクを貼って、必要な情報を探しやすくしています。

その他、介護に関する様々な情報を「お役立ち情報リンク集」として掲載しています。

仕事と生活の調和推進室では、働きながら介護する方や、企業等の人事労務ご担当者をはじめ幅広い方々にポータルサイトを活用していただけるよう、各自治体や関係機関に対し周知を図っています。

【サイトURLはこちら↓】
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/ryouritsu/index.html