「共同参画」2012年 12月号

「共同参画」2012年 12月号

行政施策トピックス1

「第4回女性に関するASEAN+3委員会(ACW+3)及び第1回女性に関するASEAN閣僚級会合(AMMW)への参加について」
内閣府男女共同参画局総務課

平成24年10月18日(木)~19日(金)、ラオス人民民主共和国ビエンチャンにおいて、「第4回女性に関するASEAN+3委員会(ACW+3)及び第1回女性に関するASEAN閣僚級会合(AMMW)」が、開催されました。

ASEAN女性委員会(ACW,ASEAN Committee on Women)は、ASEAN(東南アジア諸国連合、現在の加盟国は、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10か国)に設けられている事務レベル会議の一つです。ACWは、2009年から、日本、中国、韓国の3か国を招いてACW+3会議を開催しています。4回目となる今回の会合は「ジェンダーの視点と環境の持続可能性に関するASEAN女性のパートナーシップの促進」をテーマに開催され、日本からは、武川内閣府大臣官房審議官が参加しました。

会議においては、参加各国から上記テーマに基づいて報告が行われました。

我が国からは、(1)意識調査によると、商品・サービスの選択に当たり「環境への配慮」や「安全性」を考慮したいと回答した者の比率は、女性において高い傾向であり、そういった女性の視点を活かした、新たな商品・サービスの開発等が行われる等、「環境」は、女性の能力を活かすことができる分野の一つであること、(2)本年7月に閣議決定された「日本再生戦略」では、「グリーン」が最重点分野として掲げられる等、我が国の経済活動を促進するうえで、「環境」はキーワードの一つとなっていること、(3)起業、NPO法人での活動、地域活動等にチャレンジすることで輝いている女性個人、女性団体等を顕彰する「女性チャレンジ賞」に、「環境」に対するチャレンジについて表彰を行ったこと、(4)女性起業家への低利融資等、女性の起業奨励策を実施していること等を紹介しました。ASEAN諸国は、自然災害に見舞われる可能性が高いため、環境の持続可能性は、災害対策、気候変動対策に係るという報告が大勢を占めました。課題としては、エコシステム、エコフレンドリーの理解促進を含む職業訓練等能力技能形成、女性起業家のためのマイクロクレジット等資金へのアクセスの改善等が挙げられ、女性のおかれた状況に対する認識や女性のニーズ等に対する配慮が、災害時にはより必要となるため、トップのコミットメントは最重要だが、女性団体やNGOを巻込むことが重要等の情報共有が行われました。

翌19日(金)には、「第1回女性に関するASEAN閣僚級会合(AMMW)」が開催されました。今後の東アジア地域における男女共同参画に関する閣僚級会合の整備を含む協力体制等をテーマとして、関係各国の閣僚級による協議を行うため、日本、中国及び韓国の閣僚級も招待され、日本からは、中塚内閣府特命担当大臣(男女共同参画)が参加しました。

開会式では、シーサイ・ラオス女性連盟総裁/大臣による歓迎挨拶に引き続き、ソムサワート・ラオス副首相による基調講演があり、午後にはパーニー・ラオス国民議会議長への表敬も行いました。

会議においては、今後の東アジア地域における男女共同参画に関する協力の重要性と、我が国の提唱により始まった「東アジア男女共同参画担当大臣会合」の成果を踏まえ、来年春に「第5回東アジア男女共同参画担当大臣会合」を中国が主催することが決定されるとともに、今後の更なる協力体制の強化について話し合っていくこと等が合意されました。


第4回ACW+3会合全体図


第4回ACW+3会合各国代表


第1回AMMW会合全体図


第1回AMMW会合各国代表


今後の東アジア地域における男女共同参画に関する協力の重要性について発表する中塚大臣