「共同参画」2012年 6月号

「共同参画」2012年 6月号

取組事例ファイル/自治体編

熊本市

男女がともにいきいきと、個性と能力を発揮できるまちづくりに向けて

平成24年4月1日、熊本市は政令指定都市に移行しました。平成22年4月の相模原市に続き、全国では20番目、九州で3番目の政令指定都市となります。

「男女がともにいきいきと、個性と能力を発揮できるまち」を目指す将来像として、一人の人間として互いに人権を尊重し、ともに平等に社会参画する機会が確保され、様々な分野でその個性と能力を十分発揮できる、豊かで活力ある社会の実現を目指します。

そこで、本市における男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するために、平成21年に施行された「熊本市男女共同参画推進条例」に基づいた「熊本市男女共同参画基本計画」を策定しました。

ここでは「多様な能力・視点を活かす社会環境の整備」「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進」「男女でともに参画する地域活動の推進」「暴力の根絶と人権の尊重」「男女共同参画への関心や理解の促進」の5点を計画における重点事項として男女共同参画の推進に取り組んでいきます。

暴力の根絶と人権の尊重

なかでも、DVやセクハラなどの相手の尊厳を踏みにじる行為は、男女共同参画社会を形成するうえでの大きな阻害要因であることから、今年4月「DV相談専用電話」を開設し、暴力に関する相談体制の拡充を図るとともに、一般相談窓口を各区に設置することで、被害者の立場に立った利用しやすい相談体制、支援体制の強化を図りました。

男女共同参画への関心や理解の促進

また、男女共同参画についての関心や理解を深めるための市民や事業所との連携、情報の提供に関する支援等については、市民により近い各区のまちづくり推進課が担うこととし、男女共同参画の推進に関する総合的な施策、国、県との連携による具体的施策、事業等に関しては男女共生推進室と中核施設である「男女共同参画センターはあもにい」が担うこととして、組織を大幅に改編しました。

とりわけ、「男女共同参画センターはあもにい」は、男女でともに参画する地域活動の推進拠点として、地域における地域団体やNPO等の各種団体、事業者、学校、市など様々な主体との連携・協働を進めながら、実践的な活動における男女共同参画の促進を促すとともに、地域課題の解決に向けて取り組むための数多くの具体的な事業展開を計画しています。

・「はあもにいフェスタ」「市民企画セミナー」「テレワーク講習会」の開催など、市民ニーズを捉えた意識啓発や社会参画支援のための事業の実施。

・男女共同参画社会を目指す団体等の活動支援及び情報提供。

・夫婦や家族・生き方などに関する相談の実施及び男女共同参画に関する情報の収集・提供。

・地域団体、NPO、学校、事業者など様々な主体とのネットワークの構築を図る事業の実施。

男女共同参画センター
はあもにい
熊本市は、東に雄大な阿蘇を望み、西には車えび、はまぐりなどの豊富な海の幸を抱えた有明海に挟まれた九州のほぼ中央に位置した人口73万人のまちです。豊かな緑と地下水に恵まれたまちとして、夏目漱石が「森の都」と呼んだことでも有名です。昨年3月の九州新幹線全線開業により本州からのアクセスも身近なものとなりました。「熊本にいっぺんどま来てはいよ!」