「共同参画」2012年 6月号

「共同参画」2012年 6月号

連載 その2 女性首長から

住みたい、住み続けたい木津川市に
木津川市長 河井 規子

木津川市は、近畿のほぼ中央に位置し、京都・大阪の中心部から約30km圏内にあり、かつて、聖武天皇による恭仁京遷都により、都が置かれました。その後、奈良や京都、伊勢、伊賀を結ぶ宿場町として、また優良な農業地帯として発展しました。近年は、関西文化学術研究都市開発がすすめられ、最先端の研究機関を擁する都市として整備が進められております。

また、本市は京都府の最南端に位置し、平成19年3月12日に木津町・加茂町・山城町の三町合併により京都府で15番目の市として誕生し、今年の3月12日で市制5周年を迎えました。

人口は、木津川市誕生時の66,490人から本年4月には71,500人となり、この5年間で約5千人が増加するという、全国でも有数の人口増加率の市となっています。

私は、豊かな自然や里山、京都府下で京都市に次ぐ数の文化財、そして最先端の科学技術の研究施設が融合している木津川市に大きな魅力と誇りを感じています。

そんな木津川市の魅力を全国に発信し、「住みたい、住み続けたい」と言っていただけるようなまちづくりを進めています。

なかでも、子どもたちが夢を持って健やかに成長できるよう「子育て支援ナンバー1」を目標にして、地域の実情に応じたきめ細やかな子育て支援の施策を推進しています。

例えば、市内の商業施設に民間保育園の設置や子育て中の親と子が気軽に集まれる「つどいのひろば」の設置や、保育時間の延長や放課後児童クラブの受入時間の延長、また放課後児童クラブの民間による設置などを進めています。

また、公立病院と連携を取りながら病後児保育の実施など、働くお母さんを応援していく取組みを進めています。

さて、木津川市では、平成22年3月に木津川市男女共同参画計画「新キラリさわやかプラン」を策定し、男性と女性が等しくその人権を尊重しあい、性別にかかわりなく、家庭・職場・学校・地域など、社会のあらゆる分野に対等なパートナーとして参画し、その個性と能力を十分に発揮して、喜びも責任も分かち合い、ともに輝く男女共同参画のまちづくり「男(ひと)と女(ひと)みんなが主役 すてきな木津川市(まち)」をめざし、女性の委員会・審議会等への女性委員の積極的な登用を行うなど、女性と男性のそれぞれの意見が活かされた地域社会づくりを目指しています。

私は、女性のエンパワーメントと同時に、男性がこれまでの仕事中心の生活を見直し、地域の活動に目を向け、男女が協力して潤いのある豊かな地域を創りだせるようにお互いの意識改革・社会環境づくりを進めていくことが重要だと考えています。

わがまちの一番の魅力は、まさに“人”そのものではないかと考えています。木津川市には、歴史や自然、文化を守り、活かそうとする、この地域を愛してやまない方々がたくさんおられます。その思いが、豊かな「市民力」、「地域力」へと繋がり、大きな力を発揮するのです。私は、誰もが安心して暮らせる、温もりのあるまちを目指し、未来のこどもたちにバトンをつないでいきたいと考えています。

木津川市長 河井 規子
木津川市長 河井 規子/かわい・のりこ 昭和31年3月30日生まれ 昭和49年 京都府立木津高等学校卒業、平成3年 木津町議会議員に初当選 以後、4期連続当選、平成16年9月19日 京都府木津町長就任、平成17年4月1日 木津町・加茂町・山城町合併協議会会長、平成19年4月22日 木津川市長就任、同年5月7日 国民健康保険山城病院組合管理者、同年5月8日 相楽中部消防組合管理者、平成23年4月24日 木津川市長就任(2期目)、現在に至る。