「共同参画」2011年 10月号

「共同参画」2011年 10月号

取組事例ファイル/自治体編

福岡県

女性の社会進出の推進に向けて

福岡県では本年2月に「第3次福岡県男女共同参画計画」を策定し、大目標に「女性の更なる社会進出を推進し、女性が多様な分野で能力を発揮する、活力ある社会をつくる」を掲げています。また、「県民幸福度日本一」を目指す全庁的な取組の重要な要素である「女性がいきいきと働き活躍する社会」の実現に向けて積極的な施策を展開しています。

福岡県男女共同参画センター「あすばる」

平成8年11月に開館した福岡県男女共同参画センター「あすばる」は、県民の活動拠点施設として、情報の収集提供、相談支援、調査研究、研修養成、参加交流の5つの機能を発揮した事業を展開しています。

その中でも、特に「あすばる男女共同参画フォーラム」(「福岡県男女共同参画の日」である11月の第4土曜日とその翌日に開催)では、基調講演やシンポジウムのほか、活動団体等の企画による活動報告などを行い、多くの県民が集う場となっています。今年は、“女性の自立と活躍で社会を変える~思いやり、支えあって前へ進もう~”をテーマに、藻谷浩介さんの基調講演を予定しています。

あすばる男女共同参画フォーラム(H22年度)
あすばる男女共同参画フォーラム(H22年度)

あすばる男女共同参画フォーラムチラシ(H23年度)
あすばる男女共同参画フォーラムチラシ(H23年度)

また、このフォーラムにおいては、「社会における女性の活躍推進」「困難な状況にある女性の自立支援」「女性の先駆的活動」の部門ごとに、顕著な実績を挙げている取組を表彰する「福岡県男女共同参画表彰」の表彰式も行います。

困難を抱える女性を支援する団体活動の促進

母子家庭の母親や配偶者からの暴力被害を受けた方など、経済的・精神的に不安定な状況におかれている女性を支援する団体の活動を促進するため、「困難を抱える女性支援団体育成事業」を実施しています。昨年度、本年度と、各2団体がこの事業を通して、病児・病後児の一時保育や、母子家庭の母親やDV被害者からの相談・自立支援などの活動に取り組んでいます。今後、各団体の活動が地域に根付き、困難を抱える女性を支援する輪がさらに広がることを期待しています。

配偶者からの暴力防止対策

本県では、女性相談所及び9カ所の県保健福祉(環境)事務所を「配偶者暴力相談支援センター」と位置づけ、被害者の相談や自立支援などに取り組んでいます。また、11月の「女性に対する暴力をなくす運動」期間を中心に、街頭キャンペーンや相談窓口を周知するためのステッカーの掲示等の啓発事業を実施しています。

また、今年度から、被害者の精神的な回復を図り、自立を促すため自助グループの円滑な形成を支援する民間団体を育成することを目的とした、講座の開催や講師の派遣を実施しています。

おわりに

本県においては、県の審議会等への女性委員の登用率の目標としていた40%を平成22年4月に達成するなど、男女共同参画は着実に進展しています。今後も県民の皆さんの理解のもとに、多様な主体の協働による新しい共助社会を築きながら、男女共同参画社会の実現を目指します。

(福岡県新社会推進部男女共同参画推進課)

福岡県は、上海までの距離が東京までとほぼ同じであり、古代から中国大陸や朝鮮半島との交流の窓口として栄えてきました。近年では、自動車産業やソフトウェア産業などの企業立地が進み、平成10年には人口500万人を超えました。新北九州空港開港や九州国立博物館開館などの明るい話題も増える中、九州、西日本、アジアにおける交流拠点を目指し、一層の飛躍を図っています。