「共同参画」2011年 7月号

「共同参画」2011年 7月号

取組事例ファイル/団体編

全国商工会議所女性会連合会

商工会議所女性会は、戦後の焼け野原に復興の兆しが見え始めた昭和24年、社会で活躍をはじめた女性経営者が商工会議所の下に集い、女性経営者の社会的地位の向上と商業の振興に貢献していくことを目的に東京で誕生したのを皮切りに、全国各地に設立されました。

昭和44年には、それまで各地において地域に密着した活動を行っていた商工会議所女性会が地域の枠を越え、そのネットワークを活用して全国的な活動を展開し、力を合わせて女性経営者の立場から日本経済の発展に寄与しようと、その連合体として、全国商工会議所女性会連合会(全商女性連)を結成。現在では、全国403女性会、個人事業主から中小・中堅企業、大企業まで、あらゆる業種を網羅した約2万4千人を超える会員を抱えた日本最大級の女性経営者団体となっています。

これまで、地域商工業の振興はもとより、女性経営者の資質向上を図るための研修事業、組織運営の強化、女性起業家支援、行政との懇談など、多岐にわたる活動に積極的に取り組んでまいりました。

特に、平成14年度から実施している創業期の経営革新・創意工夫に取組む女性経営者を顕彰する「女性起業家大賞」が今年度第10回目を迎えます。また、近年では、地球環境問題や教育再生への取組みと身近な子育て応援活動の推進を重点事業として取り組む中、小さな一歩が大きなうねりとなるように、環境に配慮した具体的な行動として「エコライフ宣言」の推進や、「マイ箸」運動を本格的に開始しました。また、「教育再生」でも社会全体で子どもたちを支える視点に立って、各地域でのコミュニティ活動などを通し、子どもたちが健全な心身と豊かな人間性を身につけることができるよう活動を展開しています。

このたびの東日本大震災は、大地震や巨大津波に加え、原子力発電所事故、風評被害、電力不足など、未曽有の広域的・複合的な大災害となっております。女性会の会員の中にも被災され、亡くなられた方や、原子力発電所事故の影響で不自由な避難生活を余儀なくされている方も多くいます。こうした中、心を1つに行動をし、この難局を何としても乗り越えなければならないと感じております。

現在、全国の女性会と連携し、義援金の募集、救援物資の供出、各事業所に加え、その役員・従業員のご家庭においても、不要な照明や電気機器の利用を控えるなど、「徹底した節電のご協力」を呼び掛けています。

各女性会では、炊き出し、チャリティーイベントなど、女性ならではきめ細やかな支援が行われておりますので、引き続き、全国の女性会が一丸となって、共生・調和の精神で息の長い支援を行ってまいりたいと思います。

これからも全国の商工会議所女性会は、商工会議所の一翼を担う組織として、「地域を元気にするのは、女性経営者の笑顔である」という気概を持って、女性らしい感性と特性を活かしながら、イノベーション(勇気ある挑戦)を促進し、「行動する女性会」として、より一層活動に邁進してまいります。

全国で取組んでいる「エコライフ宣言」
全国で取組んでいる「エコライフ宣言」

具体的な行動
具体的な行動

年1回全国から3,000人が集まる全国大会
年1回全国から3,000人が集まる全国大会

団体名:全国商工会議所女性会連合会

会 長:吉川稲美(東京商工会議所女性会会長、株式会社吉香 代表取締役社長)

会員数:約24,000名

設 立:昭和44年7月

目 的:会員相互の連携を促進し、それらの健全な発展を図るとともに、商工会議所の組織基盤を強化し、もって商工業の改善発達に寄与することを目的とする