「共同参画」2011年 6月号

「共同参画」2011年 6月号

連載 その2

平成22年度女性のライフプランニング支援総合推進事業 全国5委託団体における取組報告
文部科学省

各委託先団体の主な取組

※丸数字:団体名

(1)特定非営利活動法人全国女性会館協議会(東京都)

男女共同参画センター等女性関連施設においては、女性のライフプランニング等の支援事業の推進や、事業実施主体の組織基盤強化のため、事業成果の検証は必要不可欠なものとなっています。本事業では、全国各地の男女共同参画センター等で実際に活用できる個別事業(講座、セミナー等)の評価、事業分野(相談事業、広報事業等)の評価、さらには組織全体の評価が可能になる総合評価システムの開発とその普及計画を作成しました。

また、NPO等との協働事業が、今後一層増えていくと考えられることから、相互評価システムの開発も行いました。

(2)特定非営利活動法人「育て上げ」ネット(東京都)

働きたいけど働けないさまざまな困難を抱えた若年無業女性を対象に、長期のライフスパンのなかで自らの生き方を主体的にとらえる「ライフプランニング」と多様な選択肢の存在を知り、各ライフイベント(結婚、出産等)が起こる段階で、社会的・職業的困難に陥ることがないよう、シミュレーションゲームを通して「キャリア形成」について学べるプログラムを開発しました。

(3)財団法人横浜市男女共同参画推進協会(神奈川県)

職場の人間関係のトラブル、性被害等の困難な経験をしたために、生きづらさや働きづらさに悩み、生活困難を抱える若年(シングル)女性を対象に、一人一人にあったサポートと多様な出口を見いだせるような自立支援プログラムを開発しました。具体的には「1.パソコン講座(ビジネスで必要となるデータの管理やメールの送信を体験)」、「2.しごと準備講座(心身の調子を整えながら、必要な情報を取得し、自分に合った働き方を考える)」、「3.就労研修講座(男女共同参画センター横浜南で運営している「就労カフェ」で一定期間就労)」を通じてその有効性を検証しました。

(4)特定非営利活動法人男女共同参画フォーラムしずおか(静岡県)

働いている30歳前後の独身女性を対象に、自分を見直す機会や仕事、結婚、出産といった人生の転機をどうプランニングするかを考える時間を提供し、長期的な視点で自分の人生を主体的に選択できるよう支援するための講座を開催しました。講座では恋愛・結婚やお金にまつわる話等、身近な内容が取り上げられました。

(5)特定非営利活動法人関西こども文化協会(大阪府)

女子中高生を対象に、働くことや将来の暮らしに関する意識調査を行い、その結果を基に、働くこと、地域の中で人と共に生活すること、仕事と生活のバランスをとることをゲームを通して擬似的に体験し、今後自身のライフプランニングに活かしていけるようなプログラムを開発しました。

「はたらく くらす-見つめよう私のライフプランニング」パンフレット

文部科学省では就職を控えた女子学生に向けた、ライフプランニングに関するパンフレットを作成しました。パンフレットは文部科学省HPにも掲載しています。

(URL:http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/detail/1292259.htm)