「共同参画」2011年 1月号

「共同参画」2011年 1月号

取組事例ファイル/企業編

参天製薬株式会社

ワーク・ライフバランスを実現し、社員個人の能力を最大限に発揮できる職場づくりを推進する

参天製薬では、労使協働の「次世代育成支援プロジェクト」を立ち上げ、仕事と育児をはじめとするプライベートを両立し、社員個々人の能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進しています。

・次世代育成支援推進プロジェクトの発足

多様な価値観を認め合い、従業員のライフステージに合わせて、個人の能力を最大限に発揮できる就業環境を提供することが企業の重要な社会的責任との観点から、当社では、人事グループと従業員組合の公募メンバーとの労使共同で2005年に「次世代育成支援プロジェクト」を発足しました。従業員と会社がWIN-WINの関係を構築し、個々人のキャリアを伸ばしていくことは、中長期的には企業の成長にも繋がると考えています。なお、現在でもこの労使協働によるプロジェクト活動は継続されています。

次世代育成支援推進プロジェクトメンバー
次世代育成支援推進プロジェクトメンバー

「次世代育成支援労使協働プロジェクト」の提案により多様な働き方を実現した制度の導入

このプロジェクトは、1期2年間で活動しています。第1期目に目指したのは、従業員が子育てをしながら、意欲を持って能力を発揮しながら働くことができる就業環境を整えることでした。そこでまず、4分の1年休制度の導入、育児休業期間の延長を実現しました。また、育児休業中でも会社の情報がわかるように、希望者にはPCを貸出すなどの制度を導入しています。また、第2期では、第1期で導入した制度が定着しているかを検証した上で、従業員からニーズが高かった育児短時間勤務制度を導入しました。この2期4年間で、仕事と子育ての両立に関する制度を多く導入し、2007年と2010年には次世代認定マーク(くるみん)を取得しています。また、これらの取り組みや実績が認められ、2008年度には、厚生労働大臣優良賞を受賞しました。

多様な価値観を認めあい、従業員がよりいきいきと働ける会社を目指して

2009年からの第3期では、仕事と子育ての両立支援から発展し、従業員全体のワーク・ライフバランスの風土が熟成されるような取組みを行っています。休暇制度の見直しや、家族参加型イベントの検討など、今後も新たな取り組みを推進しています。(具体的な取り組み内容は下記図を参照)

(人材組織開発本部 人事グループ)

会社概要/参天製薬株式会社
●1890年創業、従業員数 2818名(連結ベース:2010年9月末現在)
参天製薬は、眼科とリウマチ/骨・関節疾患領域に特化した独自性ある医薬品企業として、人々の目とからだの健康維持・増進に寄与しています。売上高の約80%を占める医療用眼科薬では、あらゆる眼科一環に対する優れた医薬品の創製と医療現場のニーズに即した情報提供に取り組み、国内No.1の地位を確立しています。