「共同参画」2011年 1月号

「共同参画」2011年 1月号

行政施策トピックス 3

パープルダイヤル ―性暴力・DV相談電話―
内閣府男女共同参画局推進課

○性暴力・DV被害者の現状

平成21年度の配偶者暴力相談支援センターにおける配偶者からの暴力に関する相談件数は7万件を超え、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)が施行された平成14年度の2倍超となるなど、被害が深刻であることが明らかになっています。一方で、「男女間における暴力に関する調査」(平成21年内閣府男女共同参画局)によると、男女とも約7割という多数の方が、配偶者からの暴力について相談できる窓口を知らず、また被害経験がある者の6割超はどこにも相談しておらず、被害が潜在化している可能性があります。

また、同調査によると、異性から無理やりに性交された経験がある20歳以上の女性は7.3%、そのうち被害をどこ(だれ)にも相談していない者は62.6%に上っており、性暴力の被害についても潜在化している可能性が高いと考えられます。

○パープルダイヤル -性暴力・DV相談電話-

こうした現状を踏まえ、相談窓口を多くの人に周知し、どこにも相談せずに苦しむ被害者を減らすことを目的として、平成22年度補正予算により、配偶者暴力と性暴力の被害者に対する24時間対応の無料電話相談を集中的に実施することになりました。

2月8日から3月27日までの約2か月間、「被害をだれにも相談できない」、「自分の受けている行為が暴力なのかわからない」、「相談先がわからない」、「利用できる支援制度がわからない」という配偶者暴力等被害者や、「身近に被害者がいる」、「相談を受けたがどうしていいか分からない」といった被害者の家族、友人、知人を対象として相談電話の受付を予定しています。

期間中は何度でも繰り返し相談可能です。その後、状況に応じて、地域の相談・支援機関を紹介し、場合によっては関係機関への相談に付き添って相談内容の引き継ぎを行うこととしており、継続的支援に結びつけることも目的としています。

本事業の活用により、1人でも多くの潜在被害者の救済につながるよう、皆様のご協力をお願いいたします。

パープルダイヤル