「共同参画」2010年 8月号

「共同参画」2010年 8月号

取組事例ファイル/団体編

NPO法人 J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)

「企業におけるダイバーシティ・マネジメント推進」を支援

NPO法人J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)は、2007年4月に誕生した歴史の浅い非営利組織です。日本IBMの専務取締役だった内永ゆか子(現理事長)が、同社での「女性活用の取り組み」の経験をふまえ、企業で働く女性たちが将来的な展望をもって長く働き続けられる環境を作ろう、ひいては日本の企業を元気にしようと取り組み始め、賛同する企業とともに立ちあげたNPOです。

J-Winの目的は「企業におけるダイバーシティ・マネジメント(多様な人材を生かす経営戦略)の推進を支援する」こと。その第一段階として「女性の活躍」に力点をおいた活動を展開していますが、性別や年齢、国籍や宗教、障がいの有無などに関わりなく、多様な価値観をもったひとりひとりが活躍できる社会づくりをめざしています。

賛同する企業を会員に、83社(2010年6月)の会員企業から、幹部候補生ともいうべき「女性メンバー」約260名と、企業内で「ダイバーシティ推進を業務としている責任者」を登録いただき、それぞれが各種の活動を展開しています。

「女性メンバー」たちのネットワークは、「Women to the Top!」を目標に、毎月の定例会や自主的な研究活動である分科会、そして海外研修や合宿などを通して、お互いに自己研鑽に励んでいます。09年には、「女性技術者ネットワーク」も立ち上げ、特有の問題についても共有し、取り組んでいます。

もう1つの「ダイバーシティ推進責任者ネットワーク」は、会員企業各社のダイバーシティへの取り組みについて互いに学びあい、J-Winとは姉妹組織になっている米国カタリストから講師を招いて先進的な取り組み事例を参考に将来展望を描いたり、各種の調査分析によって、それぞれの企業の立ち位置を確認し、これからの課題を見通すといった取り組みをしています。

毎年3月に表彰される「J-Winダイバーシティ・アワード」は、会員各社の女性社員の登用、育成についての取り組みや管理職輩出実績を評価するものとして、会員企業の大きな目標ともなっています。

以上の活動については、大臣にご臨席いただいたり、男女共同参画局長にアドバイザリーボードのメンバーになっていただくなど、さまざまな形で内閣府のご支援をいただいています。

本年は、日本でAPEC/WLN(女性リーダーズネットワーク会合)が9月19日から3日間、東京(新宿・京王プラザホテル)で開催されることになり、その実行委員長を当法人理事長の内永ゆか子が務めています。J-Win女性メンバーたちも、当日のWLNへの参加はもちろんのこと、分科会、エクスカーション、サイドイベントの企画立案・実施等、この貴重な機会に積極的に関与することによってグローバルネットワークの構築に努めるとともに、日本の女性たちの声を世界に発信してゆきたいと考えています。皆様のご参加、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

  • シドニーのオペラハウスをバックに、海外研修中の女性メンバー
    シドニーのオペラハウスをバックに、海外研修中の女性メンバー
  • 毎月開かれる「定例会」で講演中の内永理事長
    毎月開かれる「定例会」で講演中の内永理事長
  • 内閣府、ノルウエー大使館との共催「ノルウェーセミナー」で
    内閣府、ノルウエー大使館との共催「ノルウェーセミナー」で
  • 「2010J-Win ダイバーシティ・アワード」を受賞した方々
    「2010J-Win ダイバーシティ・アワード」を受賞した方々

NPO法人 J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)/

「企業のダイバーシティ推進を支援する」「女性メンバー相互の交流や自己研鑽を図り、Women to the Topを目指す」「多様な個性が活躍できる社会の実現を目指す」以上の3つを「J-Win憲章」として活動している企業会員制のNPOです。現在は83社、約260名の女性メンバーが参加しています。

【問い合わせ先】

mail:info@j-win.ne.jp

HP :http://www.j-win.jp