「共同参画」2010年 7月号
取組事例ファイル/団体編
(社)農山漁村女性・生活活動支援協会
農山漁村女性のエンパワーメントを支援
1 はじめに
当協会は、50余年にわたり農山漁村の女性に対する様々な支援を行っています。農山漁村女性の全国組織と連携して共に男女共同参画社会づくりに取り組む「農山漁村女性支援センター機能」を有する唯一の団体として、農山漁村女性の経営参画・社会参画の推進、農業経営と子育て両立のための支援、国際協力の推進などの事業等に取組んできました。
2 APECへの取組
農業・林業・漁業の一次産業で働く女性は重要な生産活動の担い手です。更に、近年は地域の農林水産物を活用した加工・流通・販売は、農山漁村発の女性ビジネスとして注目を集めています。各地の農産物直売所や農家レストランの人気は年々高まっています。
当協会は、APEC女性リーダーズネットワーク(以下「WLN」という。)会合が日本で初めて開催されるに当たり、農林水産業の女性達のビジネスを内外に広く紹介し参加諸国の女性達との交流を深めると共に、今後の取組へのヒントを得ることを期待し、分科会と展示部門に参画します。
【分科会】
9月21日(火)14:00~16:00
○テーマ「人・もの・環境を最大限に活かす農山漁村女性の起業活動成功の秘訣」
多くの女性起業は依然として販売額が小規模である中、パネリストの方々は困難をバネに年々起業活動を発展させている方々です。そこで、何がポイントで着実に発展できたのか等、実際に起業し経営者となった経験を交え発表していただきます。更にその成功の秘訣につき意見交換するという中身の濃い有益な分科会にしていくことにしています。
コーディネーター:
○有馬真喜子(国連女性開発基金日本国内委員会理事長、当協会顧問)
パネリスト:
○佐野 房(青森県JA八戸・監事)
○岡田ミナ子(有)トゥリリアム・オカダ・ファーム代表者
○Fernanda Catuaan(フィリピン普及指導員、農村改善グループ担当)
○Barb Madden(オーストラリア、肥育牛経営、地方議会の非常勤財務長)
○Li-Chen Peng(台湾、郡農業者協会女性農業者連合長、ツーリズムなど)
【展示】
「農林水産業と農山漁村を元気にしている女性達の活躍」
パネル展示、映像紹介、当日は女性農業者などが説明します。
女性リーダー会議の様子
3 女性起業の発展
農山漁村で生産部門を担い、加工・販売・流通・消費へも高い感度と確かな技術を持っている農山漁村の女性の起業が発展するためには、女性起業家の商品を都市の需要側につないで行くことが重要です。そこで、この度女性起業家の商品と活動を紹介する「はっぴいウーマンネット」を当協会が立ち上げたので、是非ご覧いただきたいと思います。
女性達の活動と商品を全国に紹介しています
社団法人 農山漁村女性・生活活動支援協会/
会長 坂東眞理子。昭和32年設立。農山漁村の生活の改善、農山漁村女性の経営参画・社会参画の推進、農業経営と子育ての両立支援、国際協力の推進など農山漁村女性のエンパワーメントを支援。全国の農山漁村女性組織とのネットワークを持ち、消費者との交流、食文化の伝承などにも力をいれている。会員は個人会員、ほかに会友と賛助員がある。機関誌「生活研究」発行。