「共同参画」2010年 4・5月号

「共同参画」2010年 4・5月号

取組事例ファイル/自治体編

女性の元気が地域を変える~全国女性町長サミット~
北海道東神楽町

平成22年2月2日(火)、全国の女性町長7人による初の「全国女性町長サミット」を3日間の日程で、東神楽町を主会場に開幕しました。

参加したのは、かねてから親交を深めていた、東神楽町の川野恵子町長、栃木県野木町の真瀬宏子町長、埼玉県大利根町の柿沼トミ子町長、同越生町の田島公子町長、京都府与謝野町の太田貴美町長、兵庫県播磨町の清水ひろ子町長、福岡県苅田町の吉廣啓子町長ら全国各地の女性町長7人。

初日の2日(火)は、東神楽町総合福祉会館において「女性の元気が地域を変える」をテーマにしたフォーラムを開催。インターネットによる在宅ワークの会社「ワイズスタッフ」(北見市)を経営する田澤由利さん、ザ・ウィンザーホテル洞爺総支配人の堤田美穂さん、駐札幌米国総領事のダーナ・ウェルトンさんら道内で活躍する女性3人をパネリストに迎え、「子育て」や「男女共同参画」、「おもてなしの心(観光)」について活発な意見を交わしました。

ダーナ・ウェルトンさんは、日本の男女共同参画について、給料や家事労働の格差を例にあげて「まだ平等でない」と指摘。米国については「子育てや介護でいったん仕事を辞めても再就職の柔軟性がある」とも語り日本社会の更なる取り組みの必要性を訴えました。

司会を務めたFM北海道パーソナリティーの中田美智子さんは「女性町長サミットが注目されなくなるのが本当の男女共同参画かもしれません」と締めくくり、初日のフォーラムを終了しました。

3日(水)は東神楽町役場で7町長がサミットアピールの文案を協議した後、会場を札幌に移し、高橋はるみ北海道知事や上田文雄札幌市長らと意見交換をしました。

来道中だったジョン・V・ルース駐日米大使が飛び入り参加し会場を盛り上げ、各町長との交流を図っていました。

最終日の4日(木)には、北海道洞爺湖サミットの会場にもなり、初日のフォーラムでパネリストとしても活躍した堤田美穂さんが総支配人を務めるザ・ウィンザーホテル洞爺でサミットアピールを採択し、閉幕しました。サミットアピール文は地域主権確立、男女共同参画社会実現、子育てにやさしいまち、地場産業振興、地域力アップの5項目にわたります。

第1回全国女性町長サミットアピール

1 協働のまちづくりで地域主権を確立します

2 男女共同参画社会の実現に努めます

3 子育てにやさしいまちづくりを提案します

4 地域産業を盛り上げ、活性化に努めます

5 おもてなしの心で観光を含めた地域力アップに努めます

  • フォーラムで意見を交わすパネリストたち
    フォーラムで意見を交わすパネリストたち
  • 一堂に会する7人の女性町長
    一堂に会する7人の女性町長
  • 採択したサミットアピール文を手に持つ東神楽町の川野恵子町長(中央)ら7人の女性町長
    採択したサミットアピール文を手に持つ東神楽町の川野恵子町長(中央)ら7人の女性町長

東神楽町概要/

東神楽町は、旭川市に隣接する面積68.64、人口約9,500人の町。米や野菜を中心とした農業が盛んです。平成元年から始まった大規模宅地開発により、人口が年々増加しています。町内には道北の玄関口である旭川空港が立地。また、東神楽町は『花のまち』として全国的に知られ、平成12年の全国花のまちづくりコンクールでは最優秀賞の建設大臣賞を受賞。花を生かした美しい環境整備に力を入れています。