「共同参画」2010年 3月号

「共同参画」2010年 3月号

取組事例ファイル/企業編

アステラス製薬株式会社

明日という名のバトンを届けるために

健康という、世界の人々の共通の願い。その大きなテーマに貢献することが、アステラス製薬の使命です。「明日は変えられる。」、このコミュニケーションスローガンに社員の願いと決意を込めて、アステラス製薬は、患者さんのために、社会のために、そして、アステラスに集う人々のために、明日という名のバトンを届けています。

そのために、アステラスグループに集う全員が、ジェンダーバイアスのない組織風土と、適切なワークライフバランスの追求を通じて、より高い成果を発揮しつつ、活き活きと働き続けられるよう取り組みを進めています。

WINDプロジェクトからダイバーシティ推進室へ

ダイバーシティマネジメント改革として女性の活躍推進を加速するためには、部門横断的に施策を検討する必要があると考え、2007年11月、社長直轄のプロジェクトとして、WIND(Women's Innovative Newtwork for Diversity)がスタートしました。部門代表の女性9名に男性3名もメンバーに加わり、全社で実施した調査の結果から課題を可視化し、課題解決のための推進施策をトップに答申しました。「チェンジ・マネジメント」と「枠組み改革」の両方を同時に推進することに加え、推進を加速するための専任組織の設置を答申し、2008年7月、人事部にダイバーシティ推進室を設置しました。企業・社員個人・社会のそれぞれの視点で、WIN-WIN-WINの関係を築くことを念頭に、ダイバーシティを推進しています。

チェンジ・マネジメント(意識や行動の変革の促進)

トップの強い改革意識をマネージャー層に伝えるため、部長職以上へは、経営戦略としてのダイバーシティマネジメントの重要性の理解・浸透のために、外部講師による講演会を毎年実施しています。また、職場全体の意識を変えることを目的とし、各職場にネットワークメンバーを配置し、ダイバーシティ推進責任者である上長のパートナーとして、職場の意識改革の推進役を担ってもらっています。2008年度の下期から半期毎にテーマを決め、(1)WIND推進の目的と方向性の理解、前向きに取り組むマインドの醸成、(2)良質なコミュニケーションの促進と段階的に進め、2009年度下期は、多様なワークライフバランスを実現できる職場作りを目指し、DVDの視聴を主とした研修と、職場の実態に応じた働き方を変える取組も行っています。

また、2009年度は、女性の意識改革を主要テーマとして掲げ、女性が「キャリア」について考える機会を提供するため、「WINDフォーラム」を上期に2回、特定層を対象とした「WINDミーティング」を下期に2回に開催しました。育児休業者復職支援イベントである「キラ☆キャリセミナー」も、半期に1回開催しています。

社員のワークライフバランス支援の充実

2009年4月に導入したFF Day(Family Friday)(基本形として、金曜日の終業時間を16時とする)をひとつのきっかけとして、社員一人ひとりが「時間」を意識した働き方に気づき、自分自身を成長させていける企業風土作りに積極的に取り組んでいるところです。

(人事部ダイバーシティ推進室)

  • WINDフォーラム
  • 外部講師による講演会
  • WINDロゴ

アステラス製薬株式会社

●1923年創業 ●2005年4月、山之内製薬と藤沢薬品工業が合併し、アステラス製薬となる ●本店所在地:東京都中央区 ●主な事業内容:医薬品の製造・販売および輸出入 ●従業員数(単体):(平成21年3月末時点)5,473名(男性4,649名・女性824名)