「共同参画」2010年 3月号

「共同参画」2010年 3月号

取組事例ファイル/センター編

世田谷区立男女共同参画センターらぷらす

「世田谷らしいセンターを目指して」

世田谷区立男女共同参画センター“らぷらす”は、平成3年2月、「せたがや女性センター」として、区の北東部、演劇と音楽の街「下北沢」に開館しました。平成12年に「男女共同参画センター」に名称を変更し現在に至ります。施設の愛称“らぷらす”は、フランス語の「広場“La Place”(ラ・プラス)」に由来するもので、区民募集により名付けられました。「多くの人が集い、男女共同参画社会の実現のために、学び、交流する拠点となるように」、また、「センターを利用することが皆さんの“プラス”になるように」という2つの願いが込められています。

“らぷらす”の事業

今年度、らぷらすでは、「女性の就業支援」「子育て支援」「こころとからだ」「DV防止」「区民との協働」の5つを柱として事業に取り組んできました。

「女性の就業支援」の分野では、シングルマザー対象の就労応援講座を開催しました。就職活動のノウハウだけではなく、暮らしや子育ての支援に関する情報提供や不安を整理するためのトークタイムなど、他の就労支援講座にはない、センターならではのメニューを取り入れました。

また、女性のさまざまな働き方を応援するイベント「わくわくワークフェスタ」(平成21年12月5・6日開催)は、今回で5回目の開催となりました。なかでも女性起業家による「起業ミニメッセ」には、公募による51団体が出展し、事業をアピールする場として、また、一般の来場者や起業を考える女性たちとの情報交換・交流の場となっています。

「子育て支援」の分野では、「しもきたパパ・バギーの日」を年間通じて開催しています。“父親と子どもがゆっくりと一緒に過ごし、ふれあうための大切な時間を応援する”企画として、手遊びや音遊びなど、いろいろな過ごし方を提案。毎回、定員を上回る申し込みがあり、好評を得ています。

「こころとからだ」の分野では、女性の「うつ」をテーマとした講座やコミュニケーションに関する講座、さらに、男性を対象とした食育講座など、さまざまな視点から事業を展開しています。

そして、5つの中でも特に力を入れているのが「DV防止」です。今年度は、「もっと知りたい!デートDV」、「DV知って、気づいて、地域の力に!」の2つの講座や施設内でのパネル展示などを行いました。両講座は、地域で「DV防止」に取り組む団体との協働事業として開催し、多数の参加を得て質疑も活発に行われ、DVへの理解を進めることができました。

地域の拠点施設として

その他、「性的少数者理解」「子育て」、「女性の生き方」等の多様な企画を、区民や地域団体から提案いただき、協働事業として開催しました。また、科学技術分野で活躍している女性を講師に招き、「学校出前講座」を実施するなど、施設の場だけにはとどまらない事業の展開を進め、地域での男女共同参画の推進に取り組んでいます。

今後も、世田谷区の男女共同参画推進の拠点施設として、地域に根ざした、世田谷らしいセンターを目指して取り組みを進め、より一層の事業の充実を図っていきたいと思います。

  • 起業ミニメッセ会場
  • しもきたパパ・バギーの日

“らぷらす”では、約350の登録団体の活動の場としての研修室利用と年間延べ50日以上の主催事業、約1,400点の図書資料の閲覧・貸出などを行い、年間約9万人の来館者があります。

世田谷区立男女共同参画センター“らぷらす”東京都世田谷区北沢2-8-18北沢タウンホール9~11階

http://npo-showa.net/laplace/index.php(らぷらすの情報は運営者のNPO昭和のホームページをご覧下さい)