「共同参画」2009年 12月号

「共同参画」2009年 12月号

行政施策トピックス3

第32回 男女共同参画会議の開催の報告
内閣府男女共同参画局総務課

  1.概要  

11月26日(木)、鳩山内閣で初めてとなる第32回男女共同参画会議を開催しました。会議の議題は、3つです。

まず、国連の女子差別撤廃委員会から本年8月に出された、我が国の第6回報告に対する最終見解への対応について議論を行い、?民法改正、?女子差別撤廃条約選択議定書の批准、?女性の参画拡大のための暫定的特別措置、?女性に対する暴力の根絶・被害者支援の4項目を重点項目とし、関係閣僚間で検討を深めることとなりました。

次に、第3次男女共同参画基本計画の策定については、基本問題・計画専門調査会の下にワーキンググループを設けて個別の論点整理を行うこと、来年夏頃に基本的な考え方を取りまとめて答申すること、計画を来年中に策定すべく検討を進めることを確認しました。

第3議題の「新たな経済社会の潮流の中で生活困難を抱える男女について」に関しては、監視・影響調査専門調査会において取りまとめられた最終報告書(詳細は、次号で紹介)を踏まえ、総理大臣及び関係大臣に対する「意見」を決定しました。

以下、順を追って、ある女子差別撤廃委員会最終見解への対応に関する主な議論と、鳩山総理・平野内閣官房長官の発言を紹介します。

2.鳩山総理あいさつ  

冒頭、鳩山総理から、世界における日本のGEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)の順位の低さ(57位)に触れながら、「友愛社会という意味においては男女共同参画社会になることが前提であるが、道半ばというのが現実の姿だと感じている。日本の今後の政策課題は、医療、福祉、環境、教育など、女性の視点が重要なものばかりである。男女共同参画社会をつくるために政治が頑張らなければならない」旨のあいさつがありました。

3.女子差別撤廃委員会最終見解への対応について  

初めに、岡本直美議員から、上記4項目を重要課題とすべきとの意見がありました。その後、赤松農林水産大臣から、農村の女性についてはまだまだ不十分な部分があり女性の参画を大いに進めたい旨、千葉法務大臣から、民法改正について平成8年以来の懸案であり、国民の理解を得て、早期に改正できるよう取り組みたい旨、西村外務大臣政務官から、女子差別撤廃条約選択議定書の早期批准について関係省庁と真剣に取り組みたい旨、原口総務大臣から、公務員の登用において女性の参画を進めたい旨、それぞれ発言がありました。最後に福島大臣が、「最終見解での指摘事項についてしっかり検討をし、第3次基本計画に反映させていきたい。4つの重要課題については、今後関係閣僚間で検討を深め、適宜、男女共同参画会議にご報告いただきたい」と述べました。

4.内閣官房長官あいさつ  

最後に、議長である内閣官房長官から、「男女共同参画は、国民生活に関わる非常に重要な視点であり、大胆な取組をしてまいりたい。今後も本会議を適時開催して各議員の意見を拝聴し、それを踏まえて内閣として実行していきたい」旨の発言がありました。

今後も、男女共同参画会議に諮りつつ、第三次男女共同参画基本計画の策定や、施策の推進に取り組んでまいります。

あいさつする鳩山総理