「共同参画」2009年 12月号

「共同参画」2009年 12月号

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男女共同参画社会基本法制定10周年女子差別撤廃条約採択30周年
本年6月に、男女共同参画社会基本法制定10周年を迎えます。
また、12月には、女子差別撤廃条約採択30周年になります。男女共同参画の取組の新たなステージに向かう記念すべき年です。

巻頭言

「歴史に学びつつ」Foreword

男女共同参画社会基本法が制定され10年を迎えた。改めて今後を考える時「Think globally Act locally」と提唱したルネ・デュボスの理念が意味を持ってこよう。参画社会の歴史を省みる時、私には感銘深い人物が思い浮かぶ。

熊本洋学校教師L.L.ジェーンズ。廊下で学ぶ女性の存在が許せず、排除を申し出た男性達に、日本の伝統的な考え方“父母を敬え”を意識し、「あなたの母上は女ですか、男ですか」と問い諌めた。そこに男女共学の先進性を感じる。

そして新渡戸稲造。「女性は決して子を産む道具ではなく、人格として男性と同様、育成されるべきこと。日本の社会に最も差し迫った課題は女性の地位向上である」と述べ、当時すでに男性と女性の人格の平等と人権を社会に主張していた。

更にドイツのソーシャルワーカーの祖アリス・ザラモン。「自らの仕事を持つ者は幸いである。特に女性が職業を持つことは大切」と男性女性問わず、労働と能力の平等の価値を見出した。

先人達の明快な男女共同参画時代実現への歴史的提言を学ぶと共に、国際社会の中の日本の実態を考え、男性女性共々に社会に責任と義務を負い、自己実現を目指す多様な生き方が出来る社会を構築する行動と役割を一人一人が担いたいと心から願う。

長崎国際大学 学長 潮谷 義子
長崎国際大学学長
潮谷 義子

主な予定

(平成22年)
1月23日 男女共同参画宣言都市奨励事業(茨城県守谷市)
1月30日 男女共同参画宣言都市奨励事業(沖縄県宜野湾市)
2月13日 男女共同参画フォーラム(広島県)
2月20日 男女共同参画宣言都市奨励事業(愛知県江南市)