「共同参画」2009年 5月号
取組事例ファイル/自治体編
川崎市 「男女平等のまち・かわさき」の実現をめざして
「第2期川崎市男女平等推進行動計画」施行
平成21年4月1日、「第2期川崎市男女平等推進行動計画」を施行しました。これは、「男女平等のまち・かわさき」の実現を目標とする「川崎市男女平等推進行動計画~かわさき☆かがやきプラン~」の第2期計画となります。新しい計画では、女性へのDVやセクハラ等の人権侵害が多いことなどから「女性の人権の確立」を一番目の柱とし、改正DV防止法で努力義務とされた市町村基本計画の策定等も位置づけました。また、ワーク・ライフ・バランスの推進に向けた施策等を充実しました。
男女平等施策推進の拠点「川崎市男女共同参画センター」
川崎市男女共同参画センターは、平成18年度から導入された指定管理者制度により、民間企業の共同体がセンターの管理運営を担う全国的に珍しい施設です。民間企業が管理運営を行うことで、地元企業との連携など、企業へのアプローチが大きく前進しました。センターでは、男女平等推進に関する事業を始め、女性の再就職や職場復帰等に関する支援事業、悩みを抱える女性たちのための女性総合相談事業等の実施やこれからの男女共同参画社会を担う若者たちを対象にしたインターンシップ研修事業などを開催しています。
また、今年度は、設立当初から館長として御活躍いただいた中村立子氏に代わり、市の医療現場で御活躍されていた鈴木悦子氏を館長として迎えました。新しい館長のもと、男女平等施策を推進する拠点施設としての役割を見つめ直しながら、取組を充実させたいと思っています。
「かわさき男女共同参画ネットワーク」と「男女平等かわさきフォーラム」
「かわさき男女共同参画ネットワーク」は、市・市民・事業者が連携・協働して男女共同参画に関する意見や情報を交換する場として、平成17年11月に設置しました。現在、専修大学の日?学長を会長として、市民等に向けた講演会などを開催しています。
昨年度は、より大きな効果を期待し、「男女平等かわさきフォーラム」と合わせて「キラキラ輝く人の『暮らし方』『働き方』~ワーク・ライフ・バランス~」と題して実施しました。当日は、おなじみの住田裕子弁護士にご講演いただき、「性別や年齢にこだわらず、それぞれの人の個性を輝かせて欲しい。」とのお言葉をいただきました。また、キラキラ輝いている女性のロールモデルの紹介として、市内在住のアートセンター映像ディレクターの野々川千恵子さん、歌手の宮前ユキさん、有里知花さん親子にお話やミニコンサートをお願いし、華やかなイベントとなりました。
今年度は、「DV被害者支援基本計画」の策定をはじめとし、ワーク・ライフ・バランスを心掛けながら、「男女平等のまち・かわさき」の実現をめざして男女平等施策を推進していきたいと思っています。(市民・こども局人権・男女共同参画室)
川崎市は、東京都と横浜市にはさまれた縦に長い都市です。昭和初期には京浜工業地帯の主要都市として栄えました。現在では、工場跡地にショッピングセンターやマンションが建ち、平成19年、20年と2年連続で人口増加数が2万人を超え、ついに今年の4月には人口が140万人を超えました。政令指定都市の中では、人口は8番目ですが、1年前と比較した人口増加率は最も高い都市となっています。