「共同参画」2008年 6月号

「共同参画」2008年 6月号

巻頭言

「男女共同参画は人権の問題? 人口減少社会に必要な政策だから?」

当然、平等権など人権の問題です。しかし、憲法やその他の法律は、すっかり男女平等となっており、「今さら」という声もちらほら。颯爽と働く若い女性からは、「もう差別なんかないわ」との意見も出ています。確かに、今や、企業は人材争奪戦。優秀な女性は育児などで辞めずに活躍してほしいということから、少子化対策・両立支援策も相次いで整えています。人口減少社会の中で、必要な政策だと気づいているのです。そればかりか、女性の活躍は、企業業績の向上につながる、とかなり本気です。

その一方、いつまでたっても「職場の花・女の子扱い」で、「セクハラ」なんか当たり前、「女のくせに、女はだまっとれ、家事と育児が女の仕事」の旧態依然が、世間ではまだまだまかり通っていることも事実です。女性が30歳を超すと、突然、差別を感じ始めるという話も、このあらわれでしょう。

固定的性別役割分担意識の最近の調査で、否定派が半分をなんとか超えたところ(52.1%)。意識の格差は大きく、意見が二分されているのが、わが国の現状なのです。

弁護士、男女共同参画会議基本問題専門調査会委員 住田裕子
弁護士、
男女共同参画会議基本問題専門調査会委員
住田裕子

主な予定

6月13日 男女共同参画会議
6月17日 女子差別撤廃条約実施状況第6回報告等について聞く会
6月中旬 男女共同参画白書公表
6月23日~29日 男女共同参画週間(主唱:男女共同参画推進本部)
6月26日 男女共同参画社会づくりに向けての全国会議
6月26日 男女共同参画社会づくり功労者表彰
6月26日 女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞表彰
6月 男女雇用機会均等月間(主唱:厚生労働省)
8月2日 男女共同参画宣言都市奨励事業(静岡県島田市)