男女共同参画週間の中央行事として、6月28日(火)に令和4年度「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」を開催しました。
主催者挨拶
はじめに、野田内閣府特命担当大臣(男女共同参画)は冒頭の挨拶で、「令和4年6月3日に政府決定した『女性版骨太の方針2022』に盛り込んだ具体的な取組を進めることが、誰もが自分の可能性を信じ、お互いの個性と多様性を尊重し、生きがいを感じられる社会の実現のためにとても重要です。本日のイベントが、どのようなことができるか、一人ひとりが考えるきっかけとなることを期待しています。」と述べられました。
男女共同参画週間キャッチフレーズ表彰式

主催の野田大臣、岡田男女共同参画局長に加えて、男女共同参画週間応援サポーターである、タレントのひかりんちょ氏とryuchell氏が参加されました。
最優秀賞の竹内瑠那さん、優秀賞の小林怜生さん、江越みづほさんのお三方に記念のトロフィーを授与し、スピーチをいただくなど、男女共同参画週間の中央行事にふさわしい華やかな表彰式となりました。
特別応援メッセージ
元内閣府特命担当大臣(男女共同参画)の橋本聖子さんから、男女共同参画社会の実現に向けての特別応援メッセージをいただきました。女性活躍・男女共同参画の歩みを更に前に進めていくためには、全国各地において取組が広がっていくことが大変重要である。一人ひとりが、「自分の可能性を信じ、それぞれの個性と多様性を尊重し、前向きに生きがいを感じられる社会の実現」に向けて、地域や社会全体で考えていくきっかけとなり、地域における男女共同参画を推進していただくことを強く期待しているとお話いただきました。
パネルディスカッション「可能性を信じ、それぞれの個性と多様性を尊重し、前向きに生きがいを感じられる社会を実現していくためは?」
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授の治部れんげさんをコーディネーターに迎え、粂井塾塾長の粂井龍三さん、秋田県理事の陶山さなえさん、立命館大学産業社会学部教授の筒井淳也さん、一般社団法人 NO YOUTH NO JAPAN 代表理事の能條桃子さんの4名にパネリストとしてご登壇いただき、「可能性を信じ、それぞれの個性と多様性を尊重し、前向きに生きがいを感じられる社会を実現していくためは?」をテーマにディスカッションを行いました。
女性の経済的自立、女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現、男性の家庭・地域社会における活躍、第5次男女共同参画基本計画に掲げられた女性の登用目標達成について、様々な角度から議論いただき、それぞれの地域・立場で考える、実行するきっかけとなるような内容となりました。
最後に、パネリストの4名に本日のテーマである「可能性を信じ、それぞれの個性と多様性を尊重し、前向きに生きがいを感じられる社会を実現していくためには?」を実現することに向けて、必要なこと・伝えたいこと・重要だと思うことのキーワードをそれぞれ考えて発表していただきました。
◎キーワード
能條さん「モヤモヤ・おかしいを見過ごさず、声を上げる!!『わたし』が動く。」
ひとつひとつ変えていくことが必要。時代が動けば変わる、誰かがやってくれるであろうと思って待っているのではなく、わたしが今できること、それぞれの立場でできることがあるはず。一つ動いてみることが積み重なった結果が、改善された社会に繋がる。
陶山さん「寛容性・多様性を尊重し成長へと」
個性を自由に発揮できるような環境で、互いを認めあうことを進めながら、自分自身の存在意義、そして、新たな価値観を生み出す、そういう成長をしていきたい。社会にどんどん参画していく個人の成長と、企業が持続的成長を遂げられればと考える。私が秋田県で官民一体で取り組んでいることは、企業にとってはきっかけ、個人にとっては気づきになってほしい。
筒井さん「“脱”ジェンダー社会へ」
「“脱”」には二つ意味を込めており、一つはジェンダーを気にしなくてはいけないことが沢山あるので、本気になってこれを減らしていきたい。行政には力強く「“脱”」ジェンダーに向けて動いてほしい。もう一つはジェンダーだけでは解決できない問題への想像力も併せてジェンダーを考えてほしい。ひとり親家庭や複合的な困難などの問題は、ジェンダー平等にすれば、全て問題が解決するわけではないので、一旦、ジェンダーの外に出て、複雑な問題の中にジェンダーを位置づけていくことが必要。
粂井さん「自分の背中で示す」
自分たち一人一人が意見を発することが大切。また、日本の現状が形成されてきたのは、いろんな方々の背中を見て今の現状がある。現状を変えていくためには、僕たちが背中を変えていかないと変わらない。周りの人にちゃんとやっていると思ってもらえるような背中にしていきたい。
最後に、コーディネーターの治部さんから、「個人を大切に」のキーワードが示され、男らしさ、女らしさの押し付けをやめた結果、違うことを押し付けたら意味がない。本来その人がどうしたいかは、その人の選択なので、尊重されてほしい、との締めくくりの言葉をいただき、ディスカッションは終了しました。