女性首長大集合! -地域・子育て・男女共同参画-

皆様こんにちは。

ただいま御紹介をいただきました苅田町長の吉廣でございます。苅田町は、福岡県北九州市のお隣にある町でございまして、人口は約35,000人程度なんですが、実は苅田町を有名にしているのは2つございます。1つは、日産自動車とトヨタ自動車の両自動車工場がある町ですね。1つの町に2つの自動車メーカーの工場があるのは苅田町ぐらいではないかと思います。そのほかにも、三菱とか、宇部、麻生といったセメント3社、九電、ないしは日立金属といった国内でも有数の企業が立地している町でございます。また、インフラも整っておりまして、空港、それから、東九州自動車道インターチェンジ、さらには港湾を抱え、交通の結節点として、産業にはふさわしい条件が揃っている町でございます。そういったところから財政的にも恵まれておりまして、長い間、県内では唯一の地方交付税不交付団体、財政力指数1.5以上を保っている町でございます。

そういったいいところもあれば、逆にそれが災いして、政争の町、利権争い、さらには談合、贈賄、といった話題が絶えず、そのことが本にも載ったという町でございます。そういった町ですから、当然のことのように、長い間男性の首長、議員さんたちがいい意味でも悪い意味でも頑張ってこられた町でございます。

実は、私は以前は、町内で政治を余り信頼してない一人でございましたので、住みよい町にするために、自分たち草の根的な活動として、ボランティアを組織いたしまして、町内で、行政に頼らないというのでしょうか、支援を仰がないで、自分たちのやりたいようにやるという自主自立したボランティア組織で、子育て支援、高齢者支援、それから、家族支援といったことを行っていたわけでございます。また、一方で、学校現場におりましたものですから、教育委員長として、教育の分野では少し行政に携わらせていただいておりました。

そういったときに、たまたま前町長が、これもまた談合疑惑の中、不幸にしてお亡くなりになられたわけですね。さすがに町民の皆さまはもう男性には任せておけないと思われた訳でもないのでしょうが、政治嫌いだと言っている私にいきなり「是非、町長に」という話が来て、「いや、私はそういうことには絶対に向いていないし、今でも十分生きがいを持ってまちづくりに取り組んでいるので、今の状態に満足している」と言ったのですが、「もう選挙まで日にちがない。あなたがこれを断ったら苅田町の将来はどうなるのですか」と。何で私がそこまで町の将来に責任を持たなければいけないのかなと思いながらも、推し出されてしまったという現状がございます。私は、前職がそういったまちづくりに関する子育て応援、高齢者支援とかやっていたものですから、町政に携わるようになりましても、その辺りを重点的に施策として取り入れさせていただきました。ただ、ボランティアから町政に移ったときにはさすがに戸惑いました。

もう時間だそうでございます。この続きをお聴きになりたい方、どうぞ、苅田町にいらしてください。また、いろいろな場にお呼びいただければ、いつでも馳せ参じますので、よろしくお願いします。男女共同参画に向けては、これからもいろいろな場面でその視点を取り入れながら取り組んでいきたいと思っております。ところで、今の状況ですが、何と苅田町役場では、10年以上、女性職員は採用されなかったという時代がありまして、今、それを私は一生懸命改革して、昇任試験を受ける資格を得た女性職員一人一人に頑張りましょうと声をかけながら、徐々に女性管理職を増やしている次第です。