(開催要領)
- 日時:平成14年9月9日(月)14:00~15:55
- 場所:内閣府3階特別会議室
(出席者)
- 古橋
- 会長
- 鹿嶋
- 委員
- 神田
- 委員
- 桜井
- 委員
- 佐藤
- 委員
- 広岡
- 委員
- 深尾
- 委員
- 山口
- 委員
(議事次第)
- 開会
- 苦情処理等に関する報告とりまとめに向けた議論
- その他
- 閉会
(配布資料)
- 資料1
-
男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの充実・強化について(案) [PDF形式:36KB]
- 資料2
- 第19回苦情処理・監視専門調査会議事録
(概要)
「男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関する論点整理(平成14年4月2日参画会議報告)」及び、これに関する「意見募 集」の結果等を踏まえて、「男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関するシステムの充実・強化について(案)」の取りまとめを 行った。本審議での主な議論は以下のとおりである。
- 山口委員
- 県等で策定された条例が基本法に照らし問題があると言った住民からの苦情があった場合、行政相談委員はどのような処理ができるのか。
- 古橋会長
- 地方の事務ということになれば、地方公共団体へ苦情処理問題として移してもらうことになる。条例の制定権は地方自治の根幹に関わるものであり、それについて、 国はどこまで言えるか難しいが、基本法に反している場合は、「基本法の理念に従って施策を立案及び実施しなければいけないということに反している。」と通告することはやっても いいのではないか。
- 鹿嶋委員
- 反するかどうかの判断は難しい。ただ、市民が、これは反するのではないかと問題提起すれば、受けるのは国ではないか。
- 事務局
-
苦情処理の範囲と国が地方公共団体に関与ができる範囲というのは異なる。国が関与するやり方としては、男女共同参画条例を制定することは自治事務なので、通 常は技術的助言や情報提供ということになる。是正の要求は、地方公共団体の事務処理が法令に違反しているとか、著しく適正を欠く、公益に反している場合であり、その要件は かなり厳格に解釈されている。
苦情処理ができる範囲は、関与の範囲とはさらに異なり、他の主体が実施する施策についての苦情の処理をする場合、例えば、行政相談委員であれば、どの範囲をやれるのか が法令上明らかになっている。 - 神田委員
- 苦情内容が苦情処理制度を通じ、施策の改善に反映されているか注視していくための体制、システムについて、具体的にどんなことが取り上げられるのだろうか。
- 古橋会長
- 地方公共団体等での苦情について、その内容などの情報が入ってくるようなシステムをつくる。そして、これらの情報を活用しつつ、男女共同参画社会の形成の促進 に関する重要事項等について調査審議し、必要なものについては、関係大臣に対して意見を言うといったようなことである。
- 神田委員
- ケースマネジメントについては、新しい方向として望ましいと思うが、これは調査研究の段階なのか。もう少し積極的にこの施策を押し出せる段階ではないのか。
- 鹿嶋委員
- 婦人相談員については、DV法や売防法による相談業務を受けたり、また、母子福祉法に基づく母子相談委員との兼務者が半数ぐらいいるなど、全く違う仕事をして いる。婦人相談員は、もう少し専門的な形をとらないと、DV法の実効的な推進はできないのではないか。
- 桜井委員
- 婦人相談員は措置権を持っており、ケースワーク的、生活保護の措置決定の窓口である。DVだけに特化するのはいかがなものか。
- 広岡委員
- 問題の重要性にかんがみ、負担が過重にならないように人員を増やす等のことを考えなければいけないと思うが。
- 古橋会長
- 婦人相談員の仕事が最近の情勢の変化によって増えてきているので、地方公共団体においては、これを配慮した適切な措置を講じて欲しいと言うことを期待するとい うことか。
- 桜井委員
- DV防止法の通報については、居所がわかってしまうというようなことがある。まだ、被害者を本当に秘匿するような環境になっていない状況で、通報の義務だけが一 人歩きしてしまうとまずいのではないか。
- 鹿嶋委員
- 医者はDVの第一発見者になる可能性がある。それをきちんと関係各省に通報するというのは大事だと思う。だから居所の問題を抜きとすれば、ここできちんと「通 報」と入れた方がいいような気がする。
- 佐藤委員
- 適切な理解とあるので、このままでもいいのではないか。本人にマイナスにならないような通報の方法ということである。