- 日時: 平成21年6月29日(月) 15:00~17:00
- 場所: 内閣府庁舎3階特別会議室
(開催要領)
- 出席者
- 会長
- 羽入 佐和子 お茶の水女子大学学長
- 会長代理
- 鹿嶋 敬 実践女子大学教授
- 委員
- 家本 賢太郎 株式会社クララオンライン代表取締役社長
- 同
- 石川 哲也 神戸大学大学院教授
- 同
- 伊藤 公雄 京都大学大学院文学研究科教授
- 同
- 岩井 宜子 専修大学大学院教授・副院長
- 同
- 大熊 由紀子 国際医療福祉大学大学院教授
- 同
- 岡本 直美 日本労働組合総連合会副会長
- 同
- 帯野 久美子 株式会社インターアクト・ジャパン代表取締役
- 同
- 勝間 和代 経済評論家・公認会計士
- 同
- 加藤 さゆり 全国地域婦人団体連絡協議会事務局長
- 同
- 清原 桂子 兵庫県理事
- 同
- 河野 真理子 株式会社キャリアネットワーク代表取締役会長
- 同
- 桜井 陽子 財団法人横浜市男女共同参画推進協会理事
- 同
- 佐藤 博樹 東京大学教授
- 同
- 辻村 みよ子 東北大学大学院教授
- 同
- 林 陽子 弁護士
- 同
- 松井 忠三 株式会社良品計画代表取締役会長(兼)執行役員
(議事次第)
- 今後の課題と方向性及びワーキング・グループの編成について
- NWECフォーラムにおけるワークショップ出展について
- 自由討議
(配布資料)
- 資料1
-
答申の構成について(案) [PDF形式:139KB]
- 資料2
-
ワーキング・グループ(WG)の論点例等(案) [PDF形式:155KB]
- 資料3
-
今後の調査会及びワーキング・グループの進め方(案) [PDF形式:84KB]
- 資料4
-
NWECフォーラムにおけるワークショップ出展について(案) [PDF形式:90KB]
- 資料5
- 基本問題・計画専門調査会(第43回)議事録(案)
(議事の概要)
事務局より資料に沿って答申の方向性、WGの編成案及び論点例についての説明後、重点事項、推進体制、WGの分け方等について議論を行った。
その後今後のWGの進め方について事務局より説明し、NWECワークショップへの出展と、第43回調査会議事録の内閣府ホームページでの公開について了承を得た。
○意見交換の概要
【重点事項と重点分野について】
- 重点事項と重点分野は違うものなのか。分野は現計画から変更しないのか。重点事項だけでなく、重点分野についても議論すべきでは。
- 今後、重点事項を踏まえながら重点分野をどう分けていくかということを並行して考えていく必要がある。
- 重点事項と重点分野の相関関係について明確にするべき。資料1を見ると、重点分野では第11分野に入っている国際関係について、推進体制には入っているが、重点事項には入っていない。また、女性のエンパワーメントの事項については推進体制が何も書かれていない。重点事項と推進体制の間をあけて、推進体制は重点事項のすべてに関連しているようにするべきではないか。
- 重点事項、重点分野という言葉が紛らわしい。重点事項という言葉を変えることはできないのか。言葉の差別化がなされていないので、混同する議論が出てきてしまう。
- 最終的にわかりやすい形に体系化していく必要がある。重点事項、推進体制、重点分野については後で整理するとして、どういう分け方で議論するのが効果的なのかをまず考えていただきたい。
- 重点分野ごとに重点事項を議論するという方法がわかりやすいのでは。例えば仕事と生活の調和という分野があり、それについて生活困難や地域、国際などの事項それぞれについて議論していく方が検討しやすいように思う。
- 重点分野からより大切なものを抜き出したのが重点事項ではないか。重点分野が本来はあるが、それは置いておいて、重要だと思われるものをまずピックアップして、重点事項として議論をしていく。場合によっては新しいものは後で重点分野に落とすというやり方で進めればよいのではないか。
- まず重点事項を念頭に置いてWGをつくり、WGで主にその重点事項について考え、さらに推進体制についても同時に検討する。そしてWGで考えられたものを施策として具体化する際に重点分野との関連を議論すればよいと考える。
- 重点事項を中心として議論していくということであれば、国際については、推進体制ではなく重点事項に入れておく必要がある。
【WGの編成について】
- 「男性・広報WG」は男性についての広報だけでなく、全体の広報も議論するのであれば、広報と男性と一緒にするのは違和感がある。
- 第2ステージに移行する上での大きな課題は、男性の意識改革であるため、男性にとっての男女共同参画は広報とセットでWGの中で検討すべき。広報を独立させるのはむしろ第1ステージ型で、広報と男性とセットにする方がアピール力があるのではないか。
- 広報は総合的にどの重点事項にも関係している。推進体制の中で広報は大きく位置づけ、戦略的に取り組んでいくことが重要。
- 広報や推進体制は全てのWGに含まれてくるものであり、各WGで議論すべき。
また、地域WGの推進体制の多様な主体の例の中に、地域団体を入れる必要がある。テーマでつながるNPOと地縁でつながる地域団体の両方を明示すべき。第2ステージを国民一人ひとりに実感してもらうためにも、推進体制についてきちんと議論していく必要がある。
多様な主体とのコラボレーションの具体的実践の中で意識が変わっていく。全国縦断リレーシンポジウムや職域団体との協働フォーラムを展開するなど計画づくりのプロセスを広報の一環として、現実を変えていく力として使っていくべき。
地域で計画が推進されるためのインセンティブや財源なども含め、現実が動いていく施策と仕組みを念頭において全てのWGで議論していくことができればと思う。 - 風土の改革・気運の醸成、あらゆる年代層への意識啓発と実践的取組みは、コラボレーションと広報に関わってくるものであり、全てのWGに関わることである。男性WGでは主に広報について議論することにはなるだろうが、あえて「男性・広報WG」と言わずともよいのではないか。
- 広報、推進体制についてはそれぞれのWGで考え、「国際的協調」については推進体制から重点事項に移す。「男性・広報WG」は「男性WG」とし、広報WGは新たにつくらないという方向で進めてよいか。
- 広報推進体制WGのようなそれぞれのWGでの議論をまとめていくファンクショナルなワーキングと、議論のエリア別のWGの縦串と横串の両方があってよいのではないか。
- 地域WGがまさにファンクショナルなWGとしての役割を果たすことになると思う。地域の中でどのようにあらゆる分野における男女共同参画を進めていくかという議論と一緒に考えていくことができるのではないか。
- 政策ができてから啓発、周知するという発想で広報を考えると、実際に地域で伝わっていかない。広報を必ず念頭に置きながら政策づくりをそれぞれのWGで行うべきであり、推進体制にきちんと広報を位置づけ、総合的に勘案して男女共同参画全体として広報をどのように発信していくか考える必要があるため、個別のWGで広報、推進体制について議論することには賛成しかねる。
- それぞれのWGで推進体制について考えるのはもちろん重要であるが、全体として特出しして議論しないとなかなか進まないのではないか。
- 最初から推進体制関連のWGを立ち上げるのではなく、各WGが動いた最後の段階で総括として推進体制に関するまとめのWGのようなものができればよいと考える。
- 機能的なものを1つのWGにのみ付け加えるよりも、別に立ち上げて実効性のある計画を目指していると示すことが重要。各WGが動いてから、推進体制、広報、コラボレーションについて集中的に議論していけばよいのではないか。
【共通課題について】
- すべてのWGの検討課題の共通項を検討してはいかがか。広報、推進体制についてはすべてのWGそれぞれで議論しつつも、やはり別立てで議論すべきということになったが、監視・影響については共通課題にすべきかどうか。
- 監視・影響については、できれば監視・影響調査専門調査会でまとまって議論し、中間的な報告の必要があれば各WGに報告するという方向で行えればと思う。
- 資料2でWGそれぞれについて将来像を示してもらっているが、何か定量的な目標を掲げられないか。国際的な指標であるGEMの数値目標をそろそろ示すべきではないか。
- 各WGから期間を定めた目標や、数値的な目標について具体的なものが出てくれば、最後に積み上げる際に有用であると思う。
- 第2ステージとは何かについての議論はしたのか。制度だけでなく現実を変えていくためにも、それぞれの分野において第2ステージとして次に何を目指していくのかについて共通して議論するのも重要では。
- 第2ステージについては基本問題専門調査会で地域の報告書を出している。第2ステージの中身の議論までしていると収拾がつかなくなってしまうので、報告書の文言程度で理解をとどめておく方がよいと思う。
- 今回、共通に議論していこうとしている広報、推進体制、数値目標について別立てしたことも、まさに第2ステージの1つの具体的な現れと言えるのではないか。
【その他】
- 各WGで論点が重なり合う部分についてはどうするのか。
- 重なりあう部分についても様々なWGでそれぞれの視点から議論して、最終的にまとめていくということになるかと思う。
- 女性の意識改革はどのWGで担当するのか。昨今「草食男子」が話題になっているように、若い男性では男女共同参画を当たり前のものとしてとらえるようになってきている人も多い。逆に女性の方が男女共同参画はしつつも、庇護されたいというような風潮があり、「婚活」がうまくいっていないという状況。女性の方も男女共同参画に関して責任が生じるのだということについての議論はどのWGが担うのか。
- 「女性の活躍促進WG」で担うことになる。
- 女性の暴力に関して言えば、たとえ男女が平等になっても、庇護されるべき女性が存在するという問題がある。そうした問題があることについて、暴力の調査会だけではなく各WGそれぞれでも考慮されたい。
(以上)