(開催要領)
- 開催日時:2002年4月2日(火)17:30~19:00
- 場所:官邸大客間
- 出席議員
- 小泉 純一郎 内閣総理大臣
- 議長
- 福田 康夫 内閣官房長官
- 議員
- 片山 虎之助 総務大臣 (代理 若松 謙維 総務副大臣)
- 同
- 森山 眞弓 法務大臣
- 同
- 川口 順子 外務大臣 (代理 植竹 繁雄 外務副大臣)
- 同
- 塩川 正十郎 財務大臣 (代理 尾辻 秀久 財務副
- 同
- 遠山 敦子 文部科学大臣 (代理 青山 丘 文部科学副大臣)
- 同
- 坂口 力 厚生労働大臣
- 同
- 平沼 赳夫 経済産業大臣(代理 大島 慶久 経済産業副大臣)
- 同
- 扇 千景 国土交通大臣
- 同
- 大木 浩 環境大臣
- 同
- 村井 仁 国家公安委員会委員長
- 同
- 猪口 邦子 上智大学教授
- 同
- 岩男 壽美子 武蔵工業大学教授、慶応義塾大学名誉教授
- 同
- 神田 道子 東洋大学長
- 同
- 小島 明 日本経済新聞社常務取締役・論説主幹
- 同
- 佐々木 誠造 青森市長
- 同
- 住田 裕子 弁護士
- 同
- 橘木 俊詔 京都大学経済研究所教授
- 同
- 林 誠子 日本労働組合総連合会副事務局長
- 同
- 原 ひろ子 放送大学教授
- 同
- 福原 義春 株式会社資生堂名誉会長
- 同
- 古橋 源六郎 財団法人ソルト・サイエンス研究財団理事長
- 同
- 山口 みつ子 財団法人市川房枝記念会常務理事
- (説明者)
- 島野 穹子 女性に対する暴力に関する専門調査会長
- (説明者)
- 大澤 眞理 影響調査専門調査会長
(議事次第)
- 開会
- 議題
- (1) 各専門調査会からの報告について
- (2) 最近の男女共同参画社会の推進に関連する動きについて
(配布資料)
- 資料1
-
「女性のチャレンジ支援」に関する検討の進め方 [PDF形式:7.7KB]
- 資料2-1
- 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の円滑な施行について(その2)(専門調査会報告)
- 資料2-2
-
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の円滑な施行について(その2)(案) [PDF形式:30.2KB]
- 資料2-3
-
女性に対する暴力に関する専門調査会の4月以降の進め方について [PDF形式:5.8KB]
- 資料3
- 男女共同参画に関する施策についての苦情の処理及び人権侵害における被害者の救済に関する論点整理
- 資料4
-
影響調査専門調査会「女性のライフスタイルの選択と税制・社会保障制度・雇用システム」に関する検討状況報告 [PDF形式:166KB]
- 資料5
-
アフガニスタンの女性支援に関する懇談会について [PDF形式:11.5KB]
- 資料6
-
ワークシェアリングに関する政労使合意[PDF形式:379KB]
- 資料7
-
経済産業省資料 [PDF形式:107KB]
- 資料8
- 第5回男女共同参画会議議事録(案)
○ 内閣総理大臣から、あいさつが行われた。
○ 各専門調査会からの報告について
<1> 「女性のチャレンジ支援」の検討方針について
基本問題専門調査会の岩男会長から「女性のチャレンジ支援」に関する検討の進め方について報告が行われ、資料1 のとおり方針が決定された。(坂口議員)
厚生労働省としては、ポジティブ・アクションについて検討している。公的部門が率先して行っていくことが必要であり、 会議でも積極的に議論を進めていただきたい。
(猪口議員)
女性がインパクトのある仕事ができるように、社会の支援があると良い。国際社会へのチャレンジということも視野に入 れていただきたい。
(橘木議員)
教育という視点が抜けてい。教育の段階から女性も理科系とかビジネスの方に行けるような方策を考える必要があ る。
(神田議員)
資料の「検討の内容」のところに「要因の分析」とあるが、妨げている要因だけではなく、プラス要因についても分析して いただきたい。
(福原議員)
ポジティブ・アクションという言葉は、女性に活力を与えようという意味だけには取れないので、パンフレットを作る際に 少し説明が必要であると思う。
(猪口議員)
女子学生がどのような分野を選択するかということには、それを実践しているロール・モデルが必要である。
(原議員)
大学だけではなく、小・中学校から変える必要がある。また、学会も変わっていただきたい。
<2> 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の円滑な施行について(その 2)女性に対する暴力に関する専門調査会の島野会長から、資料2-1に基づき報告があり、資料2-2のとおり男女共 同参画会議として意見が決定された。また、今後の進め方について、資料2-3のとおり決定された。
(岩男会長)
東京都には、女性警察官の寮とシェルターを併設で作っている例がある。他の道府県でも女性警察官の寮を建て替え るときや新築するときに、同様にできないかお願いしたい。
(原議員)
運用で、民間シェルターに特別交付税を交付できることとなったと聞いており、大変感謝している。
(佐々木議員)
特別交付税は、その仕組み上、どの分がどれなのか分かりにくい。今後、機会があれば、分かるような仕組みでの財政 支援の在り方について検討していただければと思う。
(若松議員代理)
個人的には、民間シェルターは非常に少ないと思う。交付税の問題については検討していきたい。
(山口議員)
法ができてから半年が経ち、裁判なども迅速に進んでいると聞くが、その後の追跡調査や効果のほどはいかがか。もっ と宣伝すべきだと思う。
(若松議員代理)
シェルターは子どもと大人を分けるべきものなのか。
(原議員)
その問題は、既存の法律の在り方だけで済むかどうかという問題も含んでおり、専門調査会で議題としていろいろ練り 込む必要があると思う。
(小島議員)
校内暴力など、あらゆる暴力が増える傾向にあるが、そういう流れの中で家庭内の配偶者間の暴力が増えているの か、あるいは別の理由があるのか。対処療法を考えると同時に、より根本的な背景をとらえて、どのように対応するのか が大きな問題だと思う。
(島野会長)
夫が妻に対して暴力を振るわないようにするというのは大きな問題で、小さな時からの教育等があると思う。加害者像 についての研究はまだ足りないと思っている。
<3> 男女共同参画に係る苦情処理等に関する論点整理について
苦情処理・監視専門調査会の古橋会長から資料3に基づき報告があり、引き続き検討を進めることとなった。(原議員)
苦情処理と人権侵害に関して、日本国籍を有しない者からの訴えについては、どのような扱いになるのか。
(古橋会長)
地方公共団体の条例により多少変わってくるが、その地域に住所を有している者や勤務している者などとしており、国籍 は特に問うていない。
(住田議員)
行政相談委員や人権擁護委員の女性の比率は増えてきてはいるが、さらに積極的な登用をお願いしたい。
(若松議員代理)
総務省は、国家公務員111万人のうち30万人がいる一番大きな省であるが、未だ管理職にある女性の数は少ないの が現状である。
(古橋会長)
自主的に目標を決めて、何年計画でそれに到達するというガイドライン的なものをつくっって、努力していくことが一番 望ましい方向だと思う。
(猪口議員)
年功序列の人事をやっている限り、時間がかかってしまうので、フレキシブルな人事政策が考えられないか。
(古橋会長)
中途採用の制度を活用することで、解決できるのではないか。
(福原議員)
企業の場合、かつて採用された女性は十分な管理者教育を受けていないため、現実問題として、単にクォーター制度を 導入することは難しい。数年先の目標を設けてその目標をいかに到達するかというプログラムを立てて行っているという 状況である。
(岩男会長)
男女共同参画社会基本法の場合、クォーター制度ではなくて積極的改善措置で進めていくこととしている。
(原議員)
地方自治体の中には、地域の中で人望のある女性を管理職に中途採用して、研修もするという例がある。
<4> 影響調査専門調査会からの報告について
影響調査専門調査会の大澤会長から資料4に基づき報告があり、引き続き検討を進めることとなった。(村井議員)
税制や社会保障制度について、大変よく割り切られた形になっているが、これで世の中のコンセンサスができるのかど うか疑問はある。是非、真剣に御検討いただきたい。
(原議員)
配偶者から暴力を受けていても、税制の問題があるため、逃れられなくて苦しんでいる人もいる。
○ 最近の男女共同参画関連の動きについて
原議員より「アフガニスタンの女性支援に関する懇談会について」、厚生労働省より「ワークシェアリングに関する政労 使合意について」、経済産業省より経済産業省の取組について、それぞれ報告が行われた。(林議員)
厚生労働省のワークシェアリングに関しては、影響調査専門調査会での検討結果についても十分尊重して御検討いた だきたい。
○ その他
第5回男女共同参画会議議事録(案)が提示され、公開することが了承された。(以上)