国連特別総会「女性2000年会議」

  • 国連特別総会「女性2000年会議」(2000年6月5日~10日)の
    アドホック全体会合に関する報告書(2000年9月公表)から

総理府仮訳

我々、特別総会に参加した各国政府は、

1
1995年の第4回世界女性会議において採択された北京宣言(注1)及び行動綱領(注2)並びに「国連婦人の十年(1976年-1985年)」の最終年において採択された婦人の地位向上のためのナイロビ将来戦略(1986年-2000年)(注3)の目標及び目的達成のコミットメント(関与)を再確認する。
2
また、北京行動綱領の女性と貧困、女性の教育と訓練、女性と健康、女性に対する暴力、女性と武力紛争、女性と経済、権力及び意思決定における女性、女性の地位向上のための制度的な仕組み、女性の人権、女性とメディア、女性と環境、女児といった12重大問題領域の実施へのコミットメント(誓約)を再確認し、第39回婦人の地位委員会以降同委員会で採択された第4回世界女性会議のフォローアップに関する合意結論及び決議を実行することを要求する。
3
我々はナイロビ将来戦略、北京宣言及び行動綱領並びに女性の地位向上に係るあらゆるコミットメント(約束)の完全実施に最大の責任を有することを認識し、これに関連して、未だ達成されていないODA総額を先進諸国のGNP比0.7%にするという国際的に合意された目標を可及的速やかに達成するよう努力することを再確認することを含め、引き続き国際協力を図ることを要求する。
4
男女平等及び北京行動綱領の実施に向けてのこれまでの進展を歓迎し、また女子差別撤廃条約(注4)の普遍的批准の達成促進へのコミットメント(関与)を再確認し、この点に関して、各国政府、国連システム、政府間機関、その他の国際及び地域機関の全てのレベルにおける努力を認め、北京行動綱領の完全実施に向けて引き続き努力するよう要請する。
5
北京宣言及び行動綱領の実施に関し、市民社会、とりわけNGO及び女性団体の役割と貢献を認識し、さらなる実施及び評価過程への参画を奨励する。
6
男女平等の推進に向けて、男性も関与し、女性と共同して責任を分かち合わなければならないことを強調する。
7
他の主要な国連会議およびサミットにおける成果を実施に移す過程でジェンダーの視点を主流化させることの重要性、並びに各国政府、地域機関及び全ての国連の諸機関が、それぞれの権限の範囲において、全ての主要な会議やサミットのフォローアップを調整して行うことの必要性を再確認する。

我々、各国政府は、新千年紀の始まりにあたり、

8
北京行動綱領及びナイロビ将来戦略を実施する際に生じた障害を克服し、また、実施のための国内及び国際的な環境を強化し、守ることへのコミットメント(関与)を再確認する。そのために、とりわけ全ての人権及び基本的な自由の保護・促進、全ての政策及びプログラムへのジェンダーの視点の主流化、女性の完全参加及びエンパワーメントの推進、また北京行動綱領の完全実施のための国際協力の増進等を通じて、北京行動綱領の完全かつ更なる実施を確保するために、更なる行動をとることを誓約する。
9
北京行動綱領採択10年後及びナイロビ将来戦略採択20年後にあたる2005年に、必要に応じて、全ての関係者が一堂に会し、実施の進捗を評価し、新しいイニシアティブを検討することを踏まえ、北京行動綱領の更なる実施を定期的に評価することに同意する。
10
21世紀には全ての個人が平等、開発、平和を享受できるような世界に向けて、女性と男性がともに努力するような社会を実現できるようにすることを誓約する。
注1
「第4回世界女性会議(北京、1995年9月4~15日)報告」(国連出版物、販売番号E.96.IV.13)、決議1、付属文書
注2
同書、付属文書II
注3
「国連婦人の十年:平等、発展、平和」の成果の見直し・評価のための世界会議(ナイロビ、1985年7月15~26日)報告」(国連出版物、販売番号E.85.IV.10)第1章、)第1章、A節
注4
総会決議34/180、付属文書 1
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