第三部 「北京行動綱領」の重大問題領域の実施

B.直面した障害及びその克服

1 女性の教育と訓練

(1)大学における専攻分野の偏り

我が国における高等教育への進学率は女子が男子を上回っている。女子については長い間、短期大学への進学率が大学(学部)への進学率を上回っていたが、1996年に初めて大学(学部)への進学率が短期大学への進学率を上回り、その傾向は続いている。しかし女子の大学における専攻分野を見ると、男子と比較して人文科学専攻に集中する傾向がある一方、理工系専攻は、年々差は縮まっているものの、男子と比較して少ない傾向がある。(1998年の調査によると人文科学 男子;32.6%、女子;67.4%、理学 男子;74.8%、女子;25.2% 、工学 男子;91.0%、女子;9.0%)よって、学校における進路指導については、男子向き女子向きといった固定的な考え方にとらわれず、生徒一人一人が主体的に進路を選択する能力・態度を身に付けることができるよう指導の一層の改善・充実に努めている。

(2)男女平等観の形成の促進に向けた努力

男女の固定的な性別役割分担意識は依然として根強く、家庭における親の教育態度などに影響を及ぼしていることが指摘されている。このため、男女共同参画の視点に立った家庭教育推進方策に関する調査研究や、社会教育指導者のための男女共同参画学習プログラムの開発に取り組んでいる。さらに、教師の生涯学習の一環として、学校における人権尊重、男女平等の充実等に資する研修を国立婦人教育会館で行っている。

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