2024年10月11日に4回目となる女性活躍担当大臣会合がブラジル・ブラジリアにて開催され、林駐ブラジル日本国特命全権大使が参加しました。会合では3つのテーマで議論がなされ(第1テーマ「ジェンダー平等、経済的自立とケアシステム(Gender equality, economic autonomy and care system)」、第2テーマ「女性差別とジェンダーに基づく暴力の根絶(Ending misogyny and gender-based violence)」、第3テーマ「ジェンダーと気候変動へのアクション(Gender and Climate Action)」)、会合後、議⻑声明(英語[PDF形式:560KB] /日本語仮訳[PDF形式:392KB]
)が発出されました。
林大使は、議長国ブラジルのリーダーシップを称賛したうえで、ジェンダー平等は日本政府の重要かつ揺るぎない、確固たる方針であると強調し、経済分野における意思決定層への女性参画拡大やその実現のための官民連携の重要性について、以下のとおり述べました。
はじめに、参加がかなわなかった三原じゅん子大臣から、「男女共同参画社会の実現・女性活躍の推進は、全ての人が生きがいを感じられる、個性と多様性が尊重される社会を実現するために重要であり、しっかりと力を入れて取り組んでいく」とのメッセージをいただいたので、紹介する。
我が国は、毎年6月に男女共同参画・女性活躍に関する政策パッケージ(女性版骨太の方針1)を策定しており、この政策パッケージには、今回の大臣会合の3つの優先事項に関する施策も含まれている。
女性の経済的自立に向けては、企業における女性の採用・育成・登用の強化、女性起業家への支援や科学技術・学術分野aaにおける女性活躍の推進、仕事と育児の両立の支援に取り組んでいる。また、G20大阪サミットで立ち上げられ重要な役割を果たしているG20 EMPOWERのこれまでの活動に敬意を表するとともに、来年以降もEMPOWERの活動が継続されることを強く支持する。
ジェンダーに基づく暴力の根絶については、刑法改正の内容の周知、こどもや若者への性暴力の防止に向けた取組を進めるとともに、改正配偶者暴力防止法の円滑な運用にも取り組むなどの環境整備を進めている。
気候変動対策に関連して、我が国は「女性・平和・安全保障(WPS)」アジェンダに係る取組の一環として、女性が災害から受ける影響やニーズの違いに十分に配慮することが重要との観点から災害対応を行っている。女性が防災の意思決定過程や現場に主体的に参画することは非常に重要と考えている。 また、1月に我が国で発生した能登半島地震において、170を超える国・地域及び40以上の国際機関からお見舞いのメッセージ等をいただいたことに、心より御礼申し上げる。
2025年(4月13日~)に開催される大阪・関西万博は、SDGs達成に貢献する万博を目指しており、その中でも女性活躍や多様性の実現は重要なテーマである。 我が国の取組や我が国における女性活躍の状況を広く国内外に発信するとともに、世界における女性活躍の状況を紹介することを目的に、カルティエと連携・協力し、「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」を出展することとしている。機会があれば是非、足を運んでいただけると幸い。
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会合の様子(ブラジル政府提供)
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会合の様子(ブラジル政府提供)