2022年 タイ

首脳宣言

11月18日および19日、APEC首脳会議がタイ・バンコクにて開催され、日本から岸田文雄総理大臣が出席しました。本年の議長であるタイが掲げた、「オープン、コネクト、バランス」というテーマの下、コロナ後のアジア太平洋地域の回復や包摂的かつ持続可能な成長について議論を行いました。第1セッションにおいては、「バランスの取れた、包括的で持続可能な成長」がテーマとして掲げられ、日本からは「人への投資」を進める中で、女性の経済活動への一層の参画を重視しており、APECにおいても引き続き女性の能力構築に取り組み、地域の包摂的な成長に貢献する、と述べました。

また、議論の総括として、首脳宣言が発出され、ジェンダーに関して下記のとおり言及されました。

  • APECの関連プロセスにおいて、ジェンダー主流化のアプローチをとる努力を継続すること及び女性と包摂的成長のためのラ・セレナ・ロードマップ(2019-2025)の完全な履行を加速させることを歓迎
  • MSMEs及び女性を含む全ての人々が、経済機会へのアクセスを支援され、我々の経済に貢献し、利益を得る環境を構築することにコミットしている
  • 我々は、雇用及びディーセントワークを促進し、我々の労働力がデジタル及びグリーン経済に参加し主導することを可能にするため、人材育成、特に、リソースへのアクセス、リスキリング、アップスキリング、生涯学習及びその他の支援へのアクセスを強調

閣僚声明

現地時間11月17日(日本時間同日)、タイ・バンコクにてAPEC閣僚会議が開催され、日本からは、林芳正外務大臣及び西村康稔経済産業大臣が参加しました。林芳正外務大臣は会合で、女性や中小零細企業等、全ての人による公平な経済的機会へのアクセスを確保する取組の重要性を指摘し、国際女性会議WAW!の開催やAPECにおける取組を通じ、包摂的な地域の成長に貢献する決意を表明しました。

また、閣僚会議の成果文書として、APEC閣僚共同声明が採択されました。ジェンダーに関しては、下記のとおり言及されました。

  • 我々は、MSMEsや女性及び未活用の経済的潜在性を有するその他の人々を含む皆に、明白な恩恵並びに更なる健康及び豊かさ(ウェル・ビーイング)をもたらす、質の高い成長を促進するという首脳のビジョンを堅持する。
  • 我々は、多様な背景を持つ女性を含む、女性のエンパワーメントを促進し、我々の地域におけるジェンダーの平等と包摂を進めるために、女性と包摂的成長のためのラ・セレナ・ロードマップ(2019-2030)の完全な実施を加速させるという我々のコミットメントを再確認する。
  • 我々は、BCGエコノミーのようなアプローチの採用の増加、並びにデジタル・プラットフォーム及びデジタルリテラシーとスキルに関する教育の台頭が、全ての女性のための追加の雇用のための道筋を創出し得ることを認識する。このため、我々は、あらゆる経済活動への女性の完全で平等で有意義な参加並びにあらゆるレベル及び意思決定におけるリーダーシップを通じたジェンダーの主流化の重要性を強調するとともに、女性の経済的参加に対する障壁を除去する必要性を認識し、該当するAPECのプロセスにジェンダーの主流化アプローチを統合するための継続的な努力を歓迎する。
  • 我々は、多様な背景を持つ女性が率いるMSMEsを含め、女性主導のMSMEsが国内外市場で資本や資産を利用できるようにするために、官民の協力を促進し、促進することの重要性を認識する。

各会合の詳細及び宣言の全文は、外務省ホームページよりご覧いただけます。

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