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第4章 生涯を通じた男女の健康への支援

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第2節 仕事と健康課題の両立の支援

ア 健診やセルフチェック、相談事業等の活用による女性の健康確保に向けた取組の推進

1 約8割の女性が就業していることから、企業における健診の受診促進や妊娠・出産を含む女性の健康に関する相談体制の構築等を通じて、女性がセルフケアを行いつつ、仕事に向かう体力・気力を維持できる体制を整備する。また、職場の理解も重要なことから、職場等における女性の健康に関する研修や啓発活動の取組を進める。その際、科学的に正しい情報を行動科学等の専門的知見も活用して効果的に伝える。がんを始めとする疾患についても、治療と仕事を両立できる環境の整備を推進するため、がん患者の就労に関する総合支援事業による取組を進める。【厚生労働省、経済産業省】

2 国家公務員及び地方公務員については、各府省及び地方公共団体が実施する子宮頸がん検診・乳がん検診に関し、女性職員が受診しやすい環境整備を行う。

内閣官房内閣人事局においては、引き続き、「国家公務員健康週間」(毎年10月1日から同月7日まで)において、婦人科検診の重要性を含めた女性の健康に関する講演会を開催することにより、国家公務員の意識啓発を図る。また、各府省等の管理監督職に新たに昇任した職員を対象に、eラーニングによる女性特有の健康課題と健康管理に関する研修動画を視聴させることにより、子宮頸がん検診・乳がん検診の受診を促すことの重要性について啓発する。【内閣官房、総務省、全府省、(人事院)】

3 働く女性の月経、妊娠・出産、更年期等、女性のライフステージごとの健康課題に起因する望まない離職等を防ぎ、女性が活躍し、また、健やかで充実した毎日を送ることができるよう、プライバシーに十分配慮した上で、事業主健診(労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)に基づく一般定期健康診断)の標準的な問診票に、月経随伴症状や更年期障害等に係る質問を追加する。あわせて、自治体検診における骨粗しょう症検診について検診受診率向上に向けた取組を進める。【厚生労働省】

4 令和7(2025)年に改正された女性活躍推進法の基本原則において、女性の職業生活における活躍の推進に当たっては、女性の健康上の特性に配慮して行われなければならない旨が盛り込まれたことを踏まえ、職場における女性の健康支援に係る取組を促す。【厚生労働省】

5 事業者向けマニュアルや健診機関向けマニュアルにおいてセルフチェックの重要性に触れるとともに、女性特有の健康課題に関する啓発を含め情報提供を行う。【厚生労働省】

6 更年期に係る症状を自己評価により把握し、受診などの適切な行動に結びつけられるようセルフチェックを活用するなどの取組を、企業や地方公共団体に促す。あわせて、事業所内に働く女性の相談に対応する担当者を配置するなど女性の健康を話題とする場づくりを推進する。【厚生労働省】

7 労働者が女性特有の健康課題で職場において困っている場合、事業者が産婦人科医等の専門医の早期受診を勧奨すること及び専門医の診断書を持って事業者に相談することが可能であること等を示した事業者向けマニュアルや健診機関向けマニュアルについて、普及、活用促進を進める。【厚生労働省】

8 企業において、従業員の産婦人科受診に対するハードルを下げることに資する相談事業が行われることを促進する。【厚生労働省】

9 母性健康管理指導事項連絡カードの活用を促進し、妊娠中及び出産後の女性労働者に対する適切な母性健康管理の推進を図る。また、男女雇用機会均等法の着実な施行により、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いや、妊娠・出産等に関するハラスメントを防止するための対策を推進する。【厚生労働省】

10 働く女性の健康課題や母性健康管理措置、母性保護等に必要な知識を労働者や企業の人事労務担当者等に周知し、ヘルスリテラシーを高めるため、研修会の開催、「働く女性の心とからだの応援サイト」による情報提供、同サイトを通じた動画配信等による啓発を実施するとともに、同サイトのコンテンツの充実や利便性の向上を図る。【厚生労働省】

11 令和7(2025)年に改正された女性活躍推進法やそれに伴って改正された事業主行動計画策定指針において女性の健康支援に係る取組例を示したことを踏まえ、企業が一般事業主行動計画を策定する際に女性の健康支援に係る取組を盛り込むことを促す。【厚生労働省】

12 月経や更年期といった女性の健康課題に対応できる職場環境整備を推進するため、中小企業に対して助成を行う。【厚生労働省】

13 中小企業の経営支援機関や女性の健康ワンストップ窓口を通じて、中小企業における女性の健康に関する取組を支援する。【経済産業省】

14 精神障害の労災認定件数が増加しているなどの状況を踏まえ、男女問わず、非正規雇用労働者を含む全労働者に対して、職場のメンタルヘルス対策等を通じた労働者の健康確保のための対策を講ずる。また、労働者数50人未満の事業場へのストレスチェックの義務付け等を内容とする労働安全衛生法の改正法(施行日は公布後3年以内に政令で定める日)が、令和7(2025)年5月14日に公布されたことを踏まえ、小規模事業場で働く労働者の健康確保についても、引き続き、支援施策等を推進する等、対策を講ずる。【厚生労働省】

イ 女性の健康課題に取り組む企業の評価制度の活用・促進

1 中小企業における女性の健康施策の導入を促進するとともに、より個人の状況に寄り添った質の高い健康経営を推進する。【経済産業省】

2 健康経営において、女性の健康課題等に取り組み、成果を上げている企業や自治体、一般社団法人等の多様な法人における女性の健康課題への取組をより促進する。【厚生労働省、経済産業省】

3 令和7(2025)年に改正された女性活躍推進法の基本原則において、女性の職業生活における活躍の推進に当たっては、女性の健康上の特性に配慮して行われなければならない旨が盛り込まれたことを踏まえつつ、女性の健康支援に取り組む優良な企業を認定する。【厚生労働省】

ウ 女性の健康課題に対応する施策の充実に向けた効果検証

1 女性特有の健康課題による社会全体の経済損失は年間約3.4兆円と推計されるとの試算もあり、企業における女性の健康施策の重要性が一層高まっていることを踏まえ、関係機関と連携し、企業が適切な支援やサービスに円滑につながるための環境整備を進める。具体的には、中小企業及び経営支援機関を対象としたワンストップ型相談窓口の設置・運営を通じて、女性特有の健康課題に関する支援機関・専門職等との連携体制を構築するとともに、企業の実情に応じた取組メニューや活用可能な支援策の提示、研修・講師派遣等を行う。【経済産業省】

2 人材不足が深刻な地域の中小企業においては、女性特有の健康課題に対応する施策に取り組むことは、企業のレジリエンスや人材確保の面で、企業経営にとって効率的な投資となる可能性が高いが、一方で、支援サービスの活用や体制整備に必要な情報やノウハウが十分に行き届いていない場合も多い。そのため、よろず支援拠点等の経営支援機関における情報提供や事例紹介を行うとともに、健康経営における女性の健康サポートデスクとの連携を実施する。【経済産業省】

3 企業価値向上に資する取組の一環として、企業における女性の健康支援に関する先進的な取組等について、テーマ別に評価する仕組みの構築を検討し、優良事例の横展開を促進する。【経済産業省】

エ 働く女性の健康を支えるための更なる取組の推進

1 公務組織を構成する多様な職員が、心身の健康を保持しながら活躍することができるよう、性差・年齢等に応じた様々な健康課題への理解を促進する。特に女性については、月経、出産等、個人差は大きいもののライフステージごとに特有の健康課題が存在することに留意して、研修等を通じ、理解を促進する。

内閣官房内閣人事局においては、「国家公務員健康週間」(毎年10月1日から同月7日まで)において、婦人科検診の重要性を含めた女性の健康に関する講演会を開催することにより、国家公務員の意識啓発を図る。また、新規採用職員を対象に、合同初任研修やeラーニングによる研修を実施することにより、性差・年齢等に応じた様々な健康課題への理解を促進する。さらに、各府省等の管理監督職に新たに昇任した職員を対象に、eラーニングによる女性特有の健康課題と健康管理に関する研修動画を視聴させることにより、子宮頸がん検診・乳がん検診の受診を促すことの重要性について啓発する。【内閣官房、総務省、全府省、(人事院)】

2 更年期に見られる心身の不調については、個人差があるものの、就業や社会生活等に影響を与えることがあり、職場等における更年期の健康に関する研修や啓発活動の取組及び相談体制の構築を促進する。【厚生労働省、経済産業省】

3 女性ならではの健康課題を解決することや、女性のライフイベントに応じた支援策を講じること、女性自身が健康課題に気が付き、早期のケアを行うことの重要性について、企業の経営層に理解を深めてもらい、企業における支援を促すことが必要である。中小企業にも波及させることを念頭に、女性従業員の健康支援について好事例を収集し、ホームページでの公表を行う。【厚生労働省】

4 企業における女性の健康支援に係る取組や、事業主健診に関する取組について、連携して周知・啓発を行う。【厚生労働省】

5 病気休暇等の特別休暇制度の導入を推進するため、特別休暇制度導入事例集の作成・周知に取り組む。【厚生労働省】

6 産業保健スタッフ、保健師、助産師、看護師、薬剤師、養護教諭等が、職場や地域、学校など様々な場で、更年期及び更年期後の健康課題を含め、女性のライフステージごとの健康課題とその対処法について性差も考慮した知識の普及に取り組めるよう、人材育成を図る。【文部科学省、厚生労働省】