第5節 再就職,起業,自営業等における支援

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第5節 再就職,起業,自営業等における支援

1 再就職等に向けた支援

厚生労働省では,子育て女性等に対して再就職支援を行うマザーズハローワーク及びマザーズコーナー(全国194か所(平成29年度末現在))において,担当者制によるきめ細かな職業相談・職業紹介,仕事と子育てが両立しやすい求人の確保,地方公共団体等との連携による保育所情報等の提供,再就職に資する各種セミナー等を実施している。また,「仕事と育児カムバック支援サイト」を運営し,情報提供を行うほか,再就職に関する好事例の普及を行うとともに,子育て等により退職した者の復職を支援する企業が利用できる助成金の創設等により,仕事と育児の両立が可能な再就職に向けた支援を行っている。

さらに,公的職業訓練において,子の育児等のため職業訓練を受講することが困難な方が,就職に必要な技能及び知識を習得できるよう,短時間の訓練コースの実施や託児サービスの提供を推進した。

経済産業省では,地域の中小企業・小規模事業者のニーズを把握し,地域内外の女性・若者・シニア等多様な人材から,地域事業者が必要とする人材を発掘するとともに,地域事業者の魅力を発信し,マッチングの促進等を図る「地域中小企業人材確保支援等事業」を実施した。

文部科学省では,子育て等により離職した女性がリカレント教育を活用して復職・再就職しやすい環境整備の在り方や,大学等,地方公共団体,男女共同参画センター,産業界等の関係機関が連携し,地域の中で女性の学びとキャリア形成・再就職支援を一体的に行う仕組みづくりに関するモデル構築や普及啓発のための研究協議会を開催し,男女共同参画のための女性の学び・キャリア形成支援の推進を図っている。

2 起業に向けた支援

経済産業省では,株式会社日本政策金融公庫を通じ,引き続き女性等を対象とする低利融資制度(女性,若者/シニア起業家支援資金)を実施する。

また,無担保・無保証人で融資を受けられる新創業融資制度等により,起業・創業の支援を行う。

さらに,女性ならではの起業課題に対応するため,平成28年度に全国10箇所に形成した地域の金融機関や産業・創業支援機関等を中心とした女性起業家等支援ネットワークを通じて,女性起業家支援コンテストによる支援事例の発信や潜在起業希望者等に向けた起業の普及に関するイベントを開催し,女性の多種多様なニーズに応える支援環境を整備した。

3 自営業等における就業環境の整備

厚生労働省では,家内労働者の労働条件の向上と生活の安定を図るため,委託者及び家内労働者等に対し,家内労働手帳の交付の徹底,工賃支払いの確保,最低工賃の決定・周知,安全衛生の確保等の対策を推進した。