男女共同参画白書(概要版) 平成30年版

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第1章 政策・方針決定過程への女性の参画

第1節 国の政策・方針決定過程への女性の参画

(国会議員に占める女性の割合)

国会議員に占める女性の割合は,平成30年2月現在,衆議院10.1%(47人),参議院20.7%(50人)となっている。

直近の衆議院議員総選挙及び参議院議員通常選挙では,いずれも,候補者及び当選者に占める女性の割合が,前回選挙に比べて増加した(I-1-1,2図)。

I-1-1図 衆議院議員総選挙における候補者,当選者に占める女性の割合の推移

I-1-2図 参議院議員通常選挙における候補者,当選者に占める女性の割合の推移

(女性国家公務員の登用状況)

国家公務員の女性の割合を役職段階別に見ると,平成29年は,係長相当職(本省)24.2%,地方機関課長・本省課長補佐相当職10.1%,本省課室長相当職4.4%,指定職相当3.8%となっている(I-1-4図)。

I-1-4図 役職段階別国家公務員の女性の割合の推移

(国の審議会等における女性委員の割合)

国の審議会等における女性委員の割合は,平成29年9月30日現在37.4%となり,調査開始以来最高値となった。

第2節 地方公共団体の政策・方針決定過程への女性の参画

(都市部で高い地方議会における女性議員の割合)

地方議会における女性議員の割合を見ると,平成29年12月末現在,特別区議会は27.1%,政令指定都市の市議会は17.2%,市議会全体は14.4%,都道府県議会は10.1%,町村議会は9.9%となっている。

全ての都道府県議会に女性議員がいる一方,3割以上の町村議会ではいまだに女性議員がゼロとなっている。

(女性地方公務員の登用状況)

平成29年の本庁係長相当職,本庁課長補佐相当職,本庁課長相当職,本庁部局長・次長相当職に占める女性の割合は, 都道府県で22.2 %,18.4 %,9.8 %,5.9 %, 市区町村で33.5 %,28.1%,16.2%,8.0%(うち,政令指定都市では25.0%,21.1%,15.0%,9.3%)となっている。

第3節 様々な分野における女性の参画

(国際的に見て低い水準にある我が国の状況)

政策・方針決定過程において「指導的地位7」に占める女性の割合は緩やかに上昇しており,その水準は依然として低いものの,政府が定める「2020年30%の目標」を達成している分野も出てきている(I-1-14図)。

国際的には,平成29年におけるジェンダー・ギャップ指数(GGI)の我が国の順位(144か国中114位)は,人間開発指数(HDI)の順位(188の国と地域中17位)や,ジェンダー不平等指数(GII)の順位(159か国中21位)と比べて著しく低くなっており,我が国は,人間開発の達成度では実績を上げているが,政治・経済活動や意思決定に参加する機会においては,諸外国と比べて男女間の格差が大きいと考えられる。

7「指導的地位」の定義:男女共同参画会議決定(平成19年2月14日)において,「①議会議員,②法人・団体等における課長相当職以上の者,③専門的・技術的な職業のうち特に専門性が高い職業に従事する者とするのが適当」とされている。
なお,当該決定において「指導的地位」の定義に該当する者として掲げられた分野・項目は,代表例・例示という位置づけであって,それに含まれないことをもって指導的地位ではないということを意味するものではないとされている。

I-1-14図 各分野における主な「指導的地位」に女性が占める割合