第5節 再就職,起業,自営業等における支援

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第5節 再就職,起業,自営業等における支援

1 再就職等に向けた支援

厚生労働省では,子育て女性等に対して再就職支援を行うマザーズハローワーク及びマザーズコーナー(全国189か所(平成28年度末現在))において,担当者制によるきめ細かな職業相談・職業紹介,仕事と子育てが両立しやすい求人の確保,地方公共団体等との連携による保育所情報等の提供,再就職に資する各種セミナー等を実施している。

また,「仕事と育児カムバック支援サイト」を運営し,情報提供を行うほか,再就職に関する好事例の普及を行うことにより,仕事と育児の両立が可能な再就職に向けた支援を行っている。

経済産業省では,地域の中小企業・小規模事業者のニーズを把握し,地域内外の女性・若者・シニア等多様な人材から,地域事業者が必要とする人材を発掘するとともに,地域事業者の魅力を発信し,マッチングの促進等を図る「地域中小企業人材バンク事業」を実施した。

2 起業に向けた支援

経済産業省では,株式会社日本政策金融公庫を通じ,女性等を対象に優遇金利を適用する融資制度(女性,若者/シニア起業家支援資金)や,無担保,無保証人で融資を受けられる新創業融資制度等により,起業・創業の支援を行っている。新創業融資制度については,女性の小口創業の特例を拡充し,女性であれば300万円以内に限って,勤務経験や雇用創出等の要件を撤廃している。

また,女性や若者等の創業者に対し,新たな需要を創造する新商品・サービスを提供する創業(第二創業を含む。)に対して,店舗借入費や設備費等の創業に要する費用の一部を支援している(採択実績:12,010件(平成29年1月時点))。

さらに,全国各地で創業予備軍の掘り起こしを始め,創業希望者の基本的知識の取得からビジネスプランの策定までを支援する「創業スクール」において女性起業家コース等を実施した。

加えて,若者等のロールモデルとなるような,インパクトのある新事業を創出したベンチャー企業経営者を表彰しており,平成29年2月に女性起業家賞(経済産業大臣賞)として1社を表彰した。

また,女性ならではの起業課題に対応するため,地域の金融機関,創業支援機関等に加え,先輩女性起業家・キャリア支援機関等の様々な支援機関からなる「女性起業家等支援ネットワーク」を全国10か所に形成し,女性のニーズに応じたきめ細やかな支援を実施した。

3 自営業等における就業環境の整備

厚生労働省では,家内労働者の労働条件の向上と生活の安定を図るため,委託者及び家内労働者等に対し,家内労働手帳の交付の徹底,工賃支払いの確保,最低工賃の決定・周知,安全衛生の確保等の対策を推進した。