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第2節 性犯罪の実態
(強姦・強制わいせつの認知件数)
警察庁の統計によると,強姦の認知件数は,平成12年以降6年連続で2,000件を超えていたが,16年から減少傾向に転じ,22年は1,289件であり,前年に比べ113件(8.1%)減少した。
強制わいせつの認知件数は,平成16年から減少していたが,22年は7,027件と,前年に比べ339件(5.1%)増加している。なお,警察では,女性警察官による被害者からの事情聴取の拡大,相談電話の設置等,被害申告を促進するための施策を中心とした性犯罪被害者対策を推進している(第1-6-10図)。
(異性から無理やり性交された経験)
内閣府の「男女間における暴力に関する調査」(平成20年)において,女性(1,675人)に,これまでに異性から無理やりに性交された経験を聞いたところ,「1回あった」が3.1%,「2回以上あった」が4.2%で,被害経験がある女性は7.3%となっている。
被害にあった時期としては,「20歳代」が38.2%で最も多く,次いで「30歳代」が15.4%となっており,「中学卒業から19歳まで」が(12.2%)となっている。「中学生のとき」(4.9%),「小学生のとき」(12.2%),「小学校入学前」(3.3%)など低年齢で被害を受けている人も2割程度いる(第1-6-11図)。
異性から無理やりに性交されたことがあった女性のうち,被害について「どこ(だれ)にも相談しなかった」人は67.9%で6割を上回っている(第1-6-12図)。