平成23年版男女共同参画白書

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第6章 女性に対する暴力

本章のポイント


第1節 配偶者等からの暴力の実態

  • 女性の10.8%,男性の2.9%はこれまでに配偶者から身体的暴行,心理的攻撃,性的強要のいずれかを1つでも受けたことが「何度もあった」と答えている。
  • 被害者は,相手から離れて生活を始めるに当たって,「当面の生活をするために必要なお金がない」,「自分の体調や気持ちが回復していない」など,様々な困難な状況に置かれている。
  • 配偶者間における刑法犯(殺人,傷害,暴行)の被害者の92.4%が女性。
  • 配偶者暴力相談支援センターは全国に193か所(平成23年1月現在)。
  • 配偶者暴力相談支援センターへの相談件数は年々増加(平成21年4月~22年3月に寄せられた相談件数は7万2,792件)。
  • 配偶者暴力防止法施行後平成22年12月末までの間に,発令された保護命令の件数は1万8,340件。

第2節 性犯罪の実態

  • 強姦の認知件数は,平成16年から減少傾向に転じており,22年は1,289件。強制わいせつの認知件数は,7,027件で,7年ぶりに増加。
  • これまでに異性から無理やりに性交された経験のある女性は7.3%。若年・低年齢時の被害が多い。
  • 異性から無理やりに性交された経験のある女性のうち,被害をどこ(だれ)にも相談しなかった人は62.6%。

第3節 売買春の実態

  • 平成21年中の売春関係事犯検挙件数は1,973件で,前年比減少。
  • 平成21年中の要保護女子総数は1,700人で,そのうち未成年者が占める割合は21.9%であり,いずれも前年に比べ減少した。
  • 平成21年中の児童買春事件の検挙件数は,1,095件で前年比増加。

第4節 人身取引の実態

  • 平成22年中に警察が確認した人身取引被害者の総数は37人で,5年ぶりに増加。

第5節 セクシュアル・ハラスメントの実態

  • 平成22年度中の雇用の場におけるセクシュアル・ハラスメントに係る都道府県労働局雇用均等室への相談件数は1万1,749件。

第6節 ストーカー行為の実態

  • 平成22年中のストーカー事案に関する認知件数は1万6,176件。
  • 平成22年中のストーカー行為での検挙件数は220件,禁止命令違反での検挙件数は9件。