平成23年版男女共同参画白書

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第4節 おわりに

我が国では,これまでにも政策・方針決定過程における女性の参画拡大に向けて,政府,地方公共団体,企業,大学等において数値目標の設定や,男女共同参画のための計画の策定,女性を対象とした財政的支援,研修の実施等の様々なポジティブ・アクションが行われてきた。しかし,各分野における女性の参画は徐々に進んでいるものの,2020年まで残り10年を切ったことを踏まえると,その速度や現状の数値は「2020年30%」の実現に向けて十分であるとは言えない。

第2節で見たように,諸外国では,政治分野,経済分野等において我が国では実施されていない手法も含めたポジティブ・アクションが取り入れられている。また,第3節で見たように国内においても積極的な取組を進めている団体・組織もある。

「2020年30%」の実現に向けて女性の参画を加速していくためには,国内外の取組例を参考にしつつ,各分野・主体に対する働きかけの強化や,ポジティブ・アクションの推進のための方策について更なる検討が必要である。