平成21年版男女共同参画白書

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第5節 高齢者及び障害者の自立を容易にする社会基盤の整備

政府は,「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱」(平成20年3月バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する関係閣僚会議決定)に基づき,高齢者,障害者,妊婦や子ども連れの人を含むすべての男女が社会の活動に参加・参画し,社会の担い手として役割と責任を果たしつつ,自信と喜びを持って生活を送ることができるよう,ハード・ソフト両面にわたる社会のバリアフリー・ユニバーサルデザインの推進に取り組んだ。

また,高齢者等の自立を支援する医療・福祉関連機器等の開発・普及・評価基盤の整備,情報バリアフリー環境の整備,高齢者等にやさしい住まいづくり,まちづくり,都市公園,交通機関,道路交通環境など高齢者等が自立しやすい社会基盤の整備を推進している(第2-7-1表)。

男女共同参画会議監視・影響調査専門調査会では,平成20年6月に「政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況の監視について(高齢者の自立した生活に対する支援について)」の意見決定を行った。本意見決定では高齢者の自立支援をめぐる現状と課題について,男女の状況の違いや現役時のライフスタイルとの関連を踏まえながら分析し,男女共同参画の効果的な取組の在り方について提言し,各府省に取組の推進を求めている。特に(1)多様なライフスタイルに中立的な税制・社会保障制度の構築,(2)就業年数が短く非正規雇用も多いなどの女性の特徴を踏まえた高齢女性に対する就業相談の充実や高齢女性が活躍できる職業領域の開拓,(3)高齢男女が仕事だけではなく地域活動等も通じて培ってきた様々なスキルの活用のあり方,(4)性差に配慮した医療・介護予防への取組等,各種施策の推進について積極的な取組を求めている。

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第2-7-1表 高齢者等の自立を容易にする社会基盤の整備