平成20年版男女共同参画白書

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第2節 地球社会の「平等・開発・平和」への貢献

開発援助の実施に当たっては,「政府開発援助(ODA)大綱」及び「政府開発援助(ODA)に関する中期政策」の下,「ジェンダーと開発(GAD:Gender and Development)イニシアティブ」を通じ,ODA全般にわたって,ニーズ把握から政策立案,案件形成,実施・モニタリング・評価の一連のプロセスを通じて,「ジェンダー主流化」を図り,開発途上国のオーナーシップを尊重したジェンダー平等と女性のエンパワーメントに向けた取組の支援を強化する。また,国内外の国際機関や研究機関,NGOと連携し,公平で効果的なODAとジェンダー主流化及び女性のエンパワーメント支援に取り組む。

具体的には,ジェンダーに関する研修の充実や事例集(ジェンダー主流化手引)の作成及び広報等を通じて,ODAに関わる職員の理解促進と能力向上及び情報共有に努める。

また,国連を中心として展開する世界の女性のエンパワーメントのための諸活動に対する積極的な協力,紛争終結地域等における平和の維持及び構築並びに復興支援への女性の積極的な参加の促進や国際交流の推進等を進める。

保健分野においては,「保健と開発に関するイニシアティブ」の下で引き続きジェンダー平等に配慮した取組への支援を行っていく。同時に,現在,乳幼児死亡率削減,妊産婦の健康改善というミレニアム開発目標(目標4及び目標5)の進捗の遅れが指摘されており,我が国としては,妊産婦の医療ケアへのアクセス向上を含む母子保健対策の強化を引き続き行っていく。