平成20年版男女共同参画白書

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コラム

企業における女性の活躍促進の支援について


我が国が将来にわたり活力ある経済・社会を創造していくためには,あらゆる分野で女性の参画を進めることが重要であるが,特に企業における女性の活躍促進については,様々な取組が行われている。

平成19年に設立された特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク(J-Win)は,企業におけるダイバーシティ・マネジメントの支援を行う団体である。ダイバーシティ・マネジメントとは,性別,国籍,年齢などにかかわりなく,多様な価値観の人材が登用され,活躍することによって,新しいアイディアの創出や,環境の変化に即した革新的な企業経営の原動力とする経営戦略を指すとしている。

J-Winでは,ダイバーシティ・マネジメントを推進するには,まず「女性の活用である」と考え,その第一歩として,会員企業の女性メンバーたちのネットワーキングや相互研鑽を通じて,女性幹部の養成に取り組んでいる。また,このような活動から得られた情報,経験を基に,社会への情報発信も積極的に行っている。さらに,同様の活動で長年の歴史を持つ米国のCatalystと連携しつつ,取組を進めている。

また,財団法人21世紀職業財団では,平成19年から,女性の活躍を促進することに積極的な企業に対し,人事担当者や女性社員を対象とした研修や女性社員の社外ネットワーク構築を目的とした懇話会の開催などを行う「女性活躍サポート・フォーラム」を設立している。

さらに,女性の労働力率が全国で最も高い福井県(総務省「国勢調査」(平成17年))では,働く場で女性が能力に応じ責任を担って活躍することが,県全体の活力につながるとの考えの下,地元企業と連携して,働く女性のネットワークである「ふくい女性ネット」を発足し,女性が活躍しやすい社会づくりを推進している。

このように,企業における女性の活躍促進に向けた取組は,全国各地に広がりつつある。