平成16年版男女共同参画白書

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第6章 生涯を通じた女性の健康

(ここ数年横ばいの推移となっている母子保健関係指標)

母子保健関係の主要な指標の昭和50年から平成14年までの動向をみると,いずれの指標も総じて低下している。妊産婦死亡率は,ここ数年は横ばい状態にあるが,14年は若干増加している。

(減少傾向にあるものの若年層の比重が増す人工妊娠中絶件数)

人工妊娠中絶件数・人工妊娠中絶実施率(15歳以上50歳未満女子人口千対)の昭和50年から平成14年までの動向をみると,総数は件数,実施率ともに総じて減少傾向にあり,ここ数年は横ばいで推移している。一方,20歳未満の件数は10年前に比べ増加傾向にあり,若年層の全体に占める比重が以前より増加している。

(若年での感染が多いHIV感染者)

凝固因子製剤による感染例を除いて,平成15年末までに我が国において報告されたHIV感染者及びAIDS患者の累計数は,HIV感染者5,780人,AIDS患者数2,892人となっている。

平成15年に新規で感染が報告されたHIV感染者は640人,AIDS患者は336人で,HIV,AIDSともに過去最高の報告数となった(第35図)。HIV感染者の推定感染地域をみると,全体の78.0%が国内感染となっている。HIV感染者累計数について感染が報告された時点の年齢をみると,20歳代が全体の39.8%を占めており,若年での感染が多い。一方,40歳以上で感染した人も全体の26.2%に上り,ここ数年,新規感染者の3割前後が40歳以上の感染者となっている。

第35図 HIV感染者の性別,年代別年次推移別ウインドウで開きます
第35図 HIV感染者の性別,年代別年次推移

(女性の疾病)

女性に特有もしくは非常に多い疾病として子宮がん,乳がんなどがあり,これらの疾病の総患者数を厚生労働省「患者調査」(平成14年)でみると,子宮がんは5.4万人,乳がんは15.8万人となっている。

(20歳代女性で高い喫煙率)

昭和50年からの喫煙率の推移をみると,男性が30%近く低下し,女性はほぼ横ばいで推移している。これを年代別でみると,20歳代男性の喫煙率が昭和50年の81.5%から平成15年の54.1%に低下している一方で,20歳代女性は12.7%から20.3%に上昇し,その増加が目立つ結果となっている。

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